...なるべく国境近く決戦を強行して不毛の地に侵入する不利を避くる事に根本着眼が置かれた...
石原莞爾 「戦争史大観」
...しかしてその三分の一以上が不毛の地であったのであります...
内村鑑三 「デンマルク国の話」
...渡良瀬川一帯の地方は寂莫たる不毛の地と化す...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...不毛の地を恢復することはできなかった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...不毛の地を開墾したり疏水(そすい)を通じたりする時には...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...そのために土壌(どじょう)がかわき上がって今のような不毛の地になったらしい...
寺田寅彦 「ロプ・ノールその他」
...たといいかに不毛の地であろうとも...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...カルノ鉱からぬき出された白光の原素が無限に裂けてゆくちからのなかで飢えた沙漠がなみうつ沃野(よくや)にかえられくだかれた山裾を輝く運河が通い人工の太陽のもと 極北の不毛の地にもきららかな黄金の都市がつくられるのをゆめみる...
峠三吉 「原爆詩集」
...――彼の精神のなかには、空高く翔ける猛鳥はおろか、一羽の小鳥さえいないし、馥郁たる濃艶な花はおろか、一茎の野草の花さえ咲かさないのであって、謂わば不毛の地、砂漠にも等しいのである...
豊島与志雄 「砂漠の情熱」
...所々に草むらがあるだけの不毛の地だ...
豊島与志雄 「憑きもの」
...あたかも辺陲(へんすい)不毛の地に移民を送りて開墾を企(くわだつ)る政策の如し...
永井荷風 「桑中喜語」
...街や河があつて人があるいてゐる海があつて島や船がうごいてゐる陸や山や不毛の地をもつてゐる 円錐形の美しい側面...
仲村渠 「蹠」
...外西蔵は日本の内地のほぼ三倍ほどの広さの西北原(チャンリン)といわれる高燥不毛の地で...
久生十蘭 「新西遊記」
...恐ろしい不毛の地と見える...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...しかしこの不毛の地における人民の不足はもっぱら食料の不足から起るのであり...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...かかる磽(ぎょうかく)不毛の地をそう呼んでいる...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...全く不毛の地らしい...
横光利一 「欧洲紀行」
...山岳地方から縦横に下りてくる無数の川に荒らされてまったく不毛の地であった...
吉川英治 「鬼」
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