...不本意ながら廃せねばならない次第となりました...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...私も不本意ながらしぶしぶ主人の言に従わざるを得なかったのです...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...其後不本意ながら俳界に遠ざかり候結果として貴君へも存外の御無沙汰申訳なく候...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...不本意ながら送別会だけで失礼させて戴くこと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...不本意ながらおはつどのをもらわれたのだそうでござります...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...たうとう相沢章助も不本意ながら黙認せざるを得ないことになつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...私の関心の対象が何物であるかを示す第四の例として、不本意ながら、一つの他愛のない零細な煙のような幻想を叙べねばならぬ...
戸坂潤 「友情に関係あるエッセイ」
...お銀様も不本意ながらこのままで安んずるほかはありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...それで甚だ不本意ながら...
浜尾四郎 「死者の権利」
...不本意ながらあなたとのお約束を果すことができなくなったという意味のことをはなはだ曖昧に吐露した...
久生十蘭 「犂氏の友情」
...不本意ながら、援助が出来なくなったといってきた...
久生十蘭 「黒い手帳」
...不本意ながら謹直家(きんちょくか)になって...
二葉亭四迷 「平凡」
...なんとなく自分の安全のみならず正気のためにも不本意ながら必要不可欠だとの信念から生まれたものらしかった...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...ここいらで不本意ながらペンを置く...
堀辰雄 「プルウスト雜記」
...急な話で今その時間が有りませんので不本意ながら未完成のまま一応読んでいたゞきます...
三好十郎 「おスミの持参金」
...不本意ながら欲の字を添えて置く...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...不本意ながら一歩をゆずった...
山本周五郎 「季節のない街」
...「それゆえ、不本意ながら、今宵はお兄上の菩提寺品川寺(ほんせんじ)へ一先(ひとま)ずお越しなされて、明日ご郷里へお立ちなさるがお身の為であろうと――これも殿よりのお心添えでござる」と、使者の一人が言い足した...
吉川英治 「剣難女難」
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