...早月さんはわしが引き受けた」という声と不敵な微笑とがどやすように葉子の心の戸を打った時...
有島武郎 「或る女」
...持前(もちまえ)の不敵な微笑を浮べて語り出した...
海野十三 「地球発狂事件」
...あのような大胆不敵な曲者に...
海野十三 「地球要塞」
...そして、この不敵な男も、余命いくばくもないエリザベスから、このうえ多くの物を掠め取る余裕はあるまいではないか、とはいうものの、あの空想家で瞞され易いゼエムスに対してどんな致命的な蕩らしかたをするやらわかったものではない...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...若い女がまるで年増みたいな不敵な言葉を吐いた...
高見順 「いやな感じ」
...「大胆沈着・傍若無人の不敵な空気」もどこかへすうと消えてしまって...
谷譲次 「踊る地平線」
...スクルージのためにこれほど大胆不敵な真似は敢てしないでも...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...不敵なという感じで...
豊島与志雄 「牛乳と馬」
...季子は汁粉屋にゐた時の大膽不敵な覺悟に似ず...
永井荷風 「或夜」
...こんな大胆不敵なことをしようとは夢にも思わなかった...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...女にも似合わざる大胆不敵な凶行を犯したんだろう」植田「……」検事「どうだ...
平林初之輔 「アパートの殺人」
...不敵な面魂が、その短い言葉に覗かれた...
北條民雄 「いのちの初夜」
...それに必要なら大胆不敵な攻撃も用意している...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...と、大胆不敵な、この女装の剣者は、独り言(ご)つ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...大切な娘を誘拐(かどわ)かさんと致した不敵な痴者(しれもの)...
吉川英治 「剣難女難」
...華雲殿では不敵な酒狂沙汰を振舞ったらしい...
吉川英治 「私本太平記」
...不敵な面(つら)だましいと雄弁を持っている...
吉川英治 「新書太閤記」
...――いつもの不敵な眼も...
吉川英治 「源頼朝」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??