...大胆不敵な強盗殺人を連発して天下のお尋ね者となった兇賊(きょうぞく)痣蟹仙斎(あざがにせんさい)という男がありましたね...
海野十三 「恐怖の口笛」
...いつも甘い、不敵な、息の窒(つ)まるような予感が通り雲かなどのように、すーっと男の体内を過ぎて行った...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...どこかに不敵な落ち付きを見せてきた...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...鹿島洋を横断する不敵な怪物!荒海を征服してわがもの顔に行く...
中里介山 「大菩薩峠」
...不敵な忿懣(ふんまん)が消えると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どんな大膽不敵なことをするか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こんな大胆不敵なことをしようとは夢にも思わなかった...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...幸田節三のこの不敵な思い付きはそのおり博士に暗示されたものらしいというのである...
久生十蘭 「魔都」
...大胆不敵な気分だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...傲慢不敵な家来に引っ立てられ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...そのとき圓朝はこの勇齋をして「尤も支那の小説にそういう事があるけれども」といわしめている点も不敵なほど...
正岡容 「我が圓朝研究」
...私は少女も十五くらゐになれば大膽不敵な考へ事をするものだ...
室生犀星 「渚」
...人はネロに対して不敵な返答をした...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そうした点まで気が強かった……極端にいうと女らしくない程度にまで大胆不敵な男優(まさ)りであったとも考えられるようですが……どんなものでしょうか」今度は予審判事と特高課の二人が同時にうなずいた...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...不敵なものを見遁(みのが)していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...不敵な彼奴に操(あやつ)られておるにちがいない――と...
吉川英治 「新書太閤記」
...閉(と)じてはいても眼(まなこ)は不敵なものを蔵し...
吉川英治 「新・水滸伝」
...弓をひくほどな不敵な行動をしようと...
吉川英治 「親鸞」
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