...不愛想に分れたが...
泉鏡花 「婦系図」
...甚だ不愛想のようだけれども...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...一体妻ハ来客ニ対シテハ不愛想デ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...不愛想(ぶあいそう)であるとか...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...一層不愛想な返事をしたかも知れぬ...
近松秋江 「狂乱」
...言笑亦甚だ不愛嬌なれども...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...不愛想な投げやりな表情をしている...
豊島与志雄 「奇怪な話」
...不愛想な生活の罪であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼は自分の不愛想によって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...すべて無口で不愛想でした...
豊島与志雄 「高尾ざんげ」
...人形同士が掴み合ってるところなんか見せられちゃ虫の毒だ」左衛門の長次は不愛想に言い切りましたが...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...お猿の石碑(せきひ)でもあるのかい」「三軒長屋の取つ付きが按摩(あんま)の竹の市で、その隣は女が美い癖に、無口で不愛嬌で、町内の嫌はれ者になつて居るお妾のお糸、一番奧が空き家で――」「それぢや、見ざる、言はざる丈けぢやないか」「突き當りが、俳諧(はいかい)の宗匠で其月堂鶯谷(きげつだうあうこく)の裏口、俳諧はからつ下手だ相ですが、金があるのと、聾(つんぼ)なのでその仲間では有名ですよ」「成程それが、聞かざるか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...女は一人も来ませんが」答えは少し不愛想で冷かし気味でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人民はどうか知らないが政府の待遇の冷淡不愛相(ふあいそう)になった事は甚(はなは)だしい...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...平生の不愛嬌には似もつかぬ如何にも嬉しそうに見えるので...
正岡子規 「病牀苦語」
...現実の不愛嬌な顔ばかりを見て暮さなければならない様に生れついて居ます...
宮本百合子 「現今の少女小説について」
...殆(ほとん)ど不愛想な表情になっている...
森鴎外 「かのように」
...不愛想な下女が案内した二階は...
山本周五郎 「新潮記」
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