...夫人の夫万吉郎に対する火山のように灼熱する恋慕の心を不愍(ふびん)に思わずにはいられない...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...お聞き届けを願いたいと思いまして……かつはあの方の後を追うた不愍(ふびん)な娘の死顔をも見てやっていただきたいと思って...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...見知らぬ世界へ漂わせる不愍(ふびん)さを想いますと……あまりのいじらしさに凝乎(じっ)と眼を閉じて涙ばかり伝わらせている私を見ますと...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...駒井は不愍(ふびん)の思いに堪えられなくなりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...亡くなつた母が不愍(ふびん)がりまして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...跡にはその時二歳(ふたつ)になる孤子(みなしご)の三郎が残っていたので民部もそれを見て不愍(ふびん)に思い...
山田美妙 「武蔵野」
...女ほど不愍(ふびん)なものはござりませぬ」「不愍はよいが...
吉川英治 「大岡越前」
...不愍なことをした...
吉川英治 「三国志」
...ケチな盗ッ人ほど不愍(ふびん)なものはねえ...
吉川英治 「治郎吉格子」
...すこし不愍(ふびん)そうにつぶやいたそうである...
吉川英治 「新書太閤記」
...「むすめも不愍(ふびん)...
吉川英治 「新書太閤記」
...不愍(ふびん)や...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...不愍(ふびん)だが...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
...また片恋の不愍(ふびん)な女も...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...不愍(ふびん)と思うことでも...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...行方を吐(ほ)ざけと――」「…………」「不愍(ふびん)や...
吉川英治 「源頼朝」
...不愍(ふびん)な女があるが...
吉川英治 「源頼朝」
...城太郎を愛しもするし不愍(ふびん)にも思ってはいるが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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