...最も罪が重くすべての正直な人たちに残念であり不愉快な気持ちを起こさせるのは...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...田川博士(はかせ)はこのとっさの気まずい場面を繕うため何か言葉を入れてその不愉快な緊張をゆるめようとするらしかったが...
有島武郎 「或る女」
...しかし此の不愉快な争ひの間も王の威厳に対してはらはれる尊敬を一瞬間も彼等は忘れはしない...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...それ以上に、何だかえたいの知れぬ、不愉快な、薄気味の悪い、一種の空気が漂っている...
江戸川乱歩 「疑惑」
...まだそんな不愉快な事を考へる可き場合ではなかつたと急いで其を打消した...
高濱虚子 「續俳諧師」
...常住坐臥に不愉快なことがあったとしても...
太宰治 「作家の像」
...不愉快なほどの緊張だ...
太宰治 「正義と微笑」
...僕はちらと不愉快なものを感じた...
太宰治 「パンドラの匣」
...上あごの硬口蓋(こうこうがい)前半をぴったりふたをしてしまった心持ちはなんとも言えない不愉快なものである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...「僕はちとあの家には不愉快なことがあるんだ...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...だがこの線の電車の二等は、変に成金風が吹いて、不愉快なんだ...
豊島与志雄 「二等車に乗る男」
...無理にこの快遊船(ヨット)へ誘ったイヴォンヌさんや山田氏が不愉快な目にあわしたということで...
久生十蘭 「キャラコさん」
...不愉快な目に逢うだけでも損だと思うがね」「和歌山へ行くつもりだったのは事実ですが...
久生十蘭 「肌色の月」
...何とも形容の出来ぬあの不愉快な感触は...
久生十蘭 「魔都」
...それから気の毒だが不愉快な目に合わせた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...再びあのやうな不愉快な時が繰り返されなければならないだらう...
牧野信一 「悦べる木の葉」
...見るからに不愉快な容貌をしていた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...あらゆる不愉快な思いが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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