...……もうちよつと気いつけるわけにいかんか」「――君んとこの狐が不愉快なんだよ」私も云ひかへした...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...僕はちらと不愉快なものを感じた...
太宰治 「パンドラの匣」
...不愉快な臭いである...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...顔色が悪くて頬(ほお)がたるんで目から眉(まゆ)のへんや口もとには名状のできない暗い不愉快な表情がただようているので...
寺田寅彦 「自画像」
...九までともかくも不愉快なものである...
寺田寅彦 「電車と風呂」
...果して成田の薄暗い停車場の待合に不愉快な幾時間を過さねば成らなくなつた...
長塚節 「記憶のまゝ」
...不愉快な立場フローレンスからローマへ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...学生は自分がこの不愉快なマクシムの邪魔をしてやろうとしていることを良く心得ていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...もちろん不愉快なことはしたくないが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...醒めて見たら怖ろしく不愉快な夢だつた...
牧野信一 「妄想患者」
...必ず馬鹿気た不愉快なことがつきまとっていた...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...しまいには何か不愉快な出来事に巻きこまれるようなまずいことになるぞ」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あの不愉快な思いに噛まれる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...どうかするとこれには不愉快な結果がともなうことになるかもしれない...
山本周五郎 「陽気な客」
...非常に不愉快な、苦々しい表情をしいしい、微かに礼を返した白鷹先生の、謹厳この上もない無言の態度と、数歩を隔てて真正面に向い合った私は、ものの二、三分間も棒を呑んだように固くなって、突立っていなければならなかった...
夢野久作 「少女地獄」
...微細な処から不愉快な点を発見して...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...それはどうもすこぶる不愉快な予感だった...
吉川英治 「私本太平記」
...時には自分が夢を見ているのでも幻覚を見ているのでもないという不愉快な程に確かな感覚があり...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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