...不思議にもまた耳もとで...
芥川龍之介 「運」
...八僕は硝子会社の社長のゲエルに不思議にも好意を持つてゐました...
芥川龍之介 「河童」
...スリッパアは不思議にも片っぽしかなかった...
芥川竜之介 「歯車」
...不思議にも今までまるでそれに気附かないとは...
江戸川乱歩 「心理試験」
...けれども山崎氏は、不思議にも、いま、成功して居られる樣子であります...
太宰治 「砂子屋」
...始めて不思議にも生死交徹(こうてつ)相転換してその相入相即が実証せられるのである...
田辺元 「メメント モリ」
...こうした関係となっていく二人の状態を不思議にも意味深くも感じた...
田山花袋 「田舎教師」
...此度は不思議にも――否この方が不思議ではないのだけれど――...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...不思議にも一つに集まってくるのである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...不思議にも蕪村だけが好きであった...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...不思議にも森木は全く自分の犯行であるという事を自白した...
浜尾四郎 「正義」
...これを知っている女房などは不思議にも思うのであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...だが不思議にも濃厚ということに付随するあの俗悪や皮浅(ひせん)な感じはなく...
柳宗悦 「工藝の道」
...不思議にもそこには何の某という者がないのです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...不思議にも美しい器たる運命を受ける...
柳宗悦 「民藝四十年」
...これを尊敬したのは不思議にも朝鮮人ではなく...
柳宗悦 「民藝四十年」
...不思議にも狭いと思った牢屋は大変に広くて...
夢野久作 「オシャベリ姫」
...けれどもその声は不思議にも...
夢野久作 「一足お先に」
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