...不幸にも当世の伝記の作者は大抵この魔境に安住した...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...しかし今は不幸にも寸毫の教訓さへ発見出来ない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...しかし不幸にも大抵の作家はどれか一つを欠いた片輪である...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...不幸にも日本人は罵殺するのに価いするほど...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...僕は不幸にも寡聞(くわぶん)の為に仏蘭西(フランス)人はルナアルをどう評価してゐるかを知らずにゐる...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...猿沢佐介の方はいっこう不幸にもならず...
梅崎春生 「Sの背中」
...不幸にも漂流器をこわされ...
海野十三 「怪星ガン」
...これはラジオドラマの一節じゃないかと、幾度もうたがってみたのであるが、不幸にも、それはラジオドラマでないことが、だんだんはっきりして来た...
海野十三 「火星兵団」
...さきごろ不幸にも急死した...
海野十三 「地球を狙う者」
...不幸にも彼の両親が...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...いかなる不幸にも堪え忍んで生きて行くつもりでございますから...
太宰治 「新ハムレット」
...不幸にも彼女の肖像は一枚もなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...不幸にも、われわれの血潮のもっともよきものを血縁の者に伝えることは、われわれの思いどおりになるものではない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...……とは云え、いつもはそれきりで済むのであったが、不幸にも、丁度その時速達郵便が玄関に投げ込まれた...
豊島与志雄 「理想の女」
...不幸にも蘇武は半日昏絶(こんぜつ)したのちにまた息を吹返した...
中島敦 「李陵」
...昭和二十年の戦火で不幸にもそれが灰燼となって烏有に帰した...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...不幸にも経済的事情に強ひられて...
柳宗悦 「雑器の美」
...だが、不幸にも、その、よもやと思っていたことのほうが中(あた)っていた...
吉川英治 「黒田如水」
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