...問 君はその詩人の姓名を知れりや?答 予は不幸にも忘れたり...
芥川龍之介 「河童」
...しかしユダは不幸にもクリストのアイロニイを理解しなかつた...
芥川龍之介 「西方の人」
...東京乃至(ないし)東京近在の寺は不幸にも読経の上にさえたいていは堕落(だらく)を示しているらしい...
芥川龍之介 「文章」
...不幸にも君が相手の手にかかって殺されてしまってもだ...
海野十三 「海底都市」
...これを私が不幸にも小耳にはさんでいたので...
谷譲次 「踊る地平線」
...この不幸にもう耐えられないんです...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「土色の顔」
...こんどは不幸にも...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...不幸にもその真中の室である...
豊島与志雄 「春」
...不幸にも事業は不完全であった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ただ不幸にもモンパルナスは安心していなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...所が不幸にも余は「土」の完結を見ないうちに病氣に罹つて...
長塚節 「土」
...僕は不幸にも日本へ帰ってから...
野村胡堂 「天才兄妹」
...吾々の或る者は、不幸にも、單に復讐の日を延期してゐるかのやうに見える...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「非暴力」
...その夫婦がどんな不幸にも困難にもめぐり合わないで生涯をすごしたなどという...
宮本百合子 「結婚論の性格」
...恋は遂げたが不幸にも数年ならずして大正六年歿...
山本笑月 「明治世相百話」
...不幸にも新帝は薄志懦弱(はくしだじゃく)である...
吉川英治 「三国志」
...不幸にもあたっていた...
吉川英治 「平の将門」
...何よりの供養であろうと思う」と、思わず、嗚咽(おえつ)を嚥(の)んで、しばらく瞑目(めいもく)してから――「もしまた、不幸にも、百日の期間のうちに、それの成らざる時は、ここへ来て、老腹を掻ッ切り、江漢も、泉下(せんか)に参って謝罪をする」と、自分の吐くことばに疲れるほど、老先生は、真摯(しんし)であった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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