...然れども不幸にも出版後...
芥川龍之介 「内田百間氏」
...半三郎自身は不幸にも脳溢血とは思っていない...
芥川龍之介 「馬の脚」
...不幸にも当世の伝記の作者は大抵この魔境に安住した...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...問 君はその詩人の姓名を知れりや?答 予は不幸にも忘れたり...
芥川龍之介 「河童」
...……岩むらはこごしく……」「不幸にも?」「やま水は清く...
芥川龍之介 「河童」
...詩人のトックは不幸にも僕のように無神論者です...
芥川龍之介 「河童」
...しかしユダは不幸にもクリストのアイロニイを理解しなかつた...
芥川龍之介 「西方の人」
...トルストイの生涯の悲劇は不幸にも「観覧随意」ではなかった...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...僕はまだ不幸にも代作して貰ふ機会を持つてゐない...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...しかし、不幸にも、凡てが、彼女の意志と他人の意志とを、両端に持つてゆくやうな事柄ばかりでありました...
伊藤野枝 「背負ひ切れぬ重荷」
...当家は公高が継ぐはずでありましたが不幸にも十一才で行方不明になり...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魂の喘ぎ」
...が僕には不幸にも...
大杉栄 「続獄中記」
...が不幸にも、その頃から父は肺病にかかった...
豊島与志雄 「同胞」
...それは不幸にも暗やみの中なので見えなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...さて一寸の虫にも五分の魂でマヤースの『ヒューマン・パーソナリチー』に犬にも幽霊ある事は予も十数年研究していささか得たところあるが不幸にも観る人の心を離れて幽霊という物ある証拠を一も得ない...
南方熊楠 「十二支考」
...だが不幸にも彼は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...不幸にも人々は貴方がたを朋友として信じる事を忘れている...
柳宗悦 「朝鮮の友に贈る書」
...何よりの供養であろうと思う」と、思わず、嗚咽(おえつ)を嚥(の)んで、しばらく瞑目(めいもく)してから――「もしまた、不幸にも、百日の期間のうちに、それの成らざる時は、ここへ来て、老腹を掻ッ切り、江漢も、泉下(せんか)に参って謝罪をする」と、自分の吐くことばに疲れるほど、老先生は、真摯(しんし)であった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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