...この一尺ほどの不届きなブロンズはいつもそうそうと水の音を立てている...
谷譲次 「踊る地平線」
...その不届きな坊主の無礼な言葉をも忘れてしまったほど...
中里介山 「大菩薩峠」
...不届きなる羊飼いよ...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「羊飼いハイタ」
...微笑しながら片寄せてしまわなければならない――これは不届きなことです...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...不届きな奴だな! よくも...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...往来の者を威(おど)し騒ぎを起こすとは不届きなやつだ...
山本周五郎 「ひとごろし」
...拾いあげた物をこれへ出せ」「そんなことは知らん」「不届きな! 汝...
吉川英治 「三国志」
...不届きな呂布です...
吉川英治 「三国志」
...不届きな匹夫を援(たす)けるかっ...
吉川英治 「三国志」
...「いや、そんな仔細ではないが、右馬介めは、不届きな奴だ...
吉川英治 「私本太平記」
...――しかし不届きなのは...
吉川英治 「新書太閤記」
...「……されば、亡き勝入父子にも、わけて遺族の老母や妻子にも、秀吉として、何ともすまぬ心地ではあり、かたがた、孫七めにも、よッく、反省もさせ、遺族たちへの、お詫(わ)びにもと、この大垣の留守居を命じおいたのに、もう秀吉の気(け)しきを見て、すぐ、子供の菓子ねだりのように甘えおるとは、不届きなやつ...
吉川英治 「新書太閤記」
...あるまじき不届きな沙汰」「何とも恐れいりまする」「かかる軍紀の弛(ゆる)みが見ゆればこそ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...異説を唱える不届きな範宴は...
吉川英治 「親鸞」
...失うた粗骨は不届きなれど...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
...この兵庫の肩を躍り越えたな」「? ……」「土民の分際で、狎(な)れるにまかせて、不届きな仕方...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「不届きなっ...
吉川英治 「柳生月影抄」
...かつ卑賤の身にして国家の大事を議すること不届きなり」...
吉田松陰 「留魂録」
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