...単色を含んで来た筆の穂が不器用に画布にたたきつけられて...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...又文太郎の方は短い大きな指で不器用に珠を彈き乍ら...
高濱虚子 「續俳諧師」
...何しろひどく不器用に見える...
高村光太郎 「黄山谷について」
...立って隣室へ行き不器用に抱き上げて軽くゆすぶったりなどする事がある...
太宰治 「新郎」
...さされた盃(さかずき)を不器用に大きな掌(てのひら)をそろえて受取りながら...
徳永直 「冬枯れ」
...大男は不器用に和服の羽織袴を穿き...
長與善郎 「青銅の基督」
...ただ不器用に挨拶をした...
夏目漱石 「門」
...加野は、もう一度、不器用に、ゆき子のそばへ寄つて来た...
林芙美子 「浮雲」
...不器用に長い膝(ひざ)を入れて...
林芙美子 「浮雲」
...たぶん不器用にやったのです...
久生十蘭 「キャラコさん」
...私は三十分以内に本庁へ帰る」そして丸めた靴下を不器用に右手にさげ...
久生十蘭 「魔都」
...それでひどく不器用に顔面をこはばらせでもしたのだらう...
北條民雄 「戯画」
...(そのように不器用に設計された建物にはどうしても当然あることだが...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...そして彼はもう不器用にしか話せなかつた...
堀辰雄 「ルウベンスの僞畫」
...槌握った手が不器用にひとつところばかりをどうどうめぐりしていた...
正岡容 「小説 圓朝」
...はずがガタガタガタンと至って不器用に大きな音を立ててしまった...
正岡容 「小説 圓朝」
...頬張つた飯を不器用にもぐもぐ噛みながら...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...リザ・セミョンノヴナ」ナースチャは不器用に手をのばして...
「赤い貨車」
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