...そのかまれた跡を不器用におおいかくし...
太宰治 「おさん」
...とても不器用にほめることがあって...
太宰治 「皮膚と心」
...さされた盃(さかずき)を不器用に大きな掌(てのひら)をそろえて受取りながら...
徳永直 「冬枯れ」
...そうして噺が興に乗じて来る時不器用に割った西瓜が彼等の間に置かれるのである...
長塚節 「太十と其犬」
...三度不器用に大きい口で啣(くわ)えたり吐き出したりしている中(うち)に...
中谷宇吉郎 「由布院行」
...大男は不器用に和服の羽織袴を穿き...
長與善郎 「青銅の基督」
...ただ不器用に挨拶をした...
夏目漱石 「門」
...不器用に折り乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...不器用に長い膝(ひざ)を入れて...
林芙美子 「浮雲」
...下のほうは一つ目で終っている絹リボンによって子供らしく不器用にしめつけているため...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...それを不器用に数えていたが...
火野葦平 「花と龍」
...また不器用にどんと落ちて来ると...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...そして彼はもう不器用にしか話せなかつた...
堀辰雄 「ルウベンスの僞畫」
...」百合子は近頃細君から習ひ覚えたチエリイを不器用に喫しながら...
牧野信一 「好色夢」
...――いつも滝はNに手をとられて木像のやうに不器用により他踊れないので...
牧野信一 「舞踏会余話」
...はずがガタガタガタンと至って不器用に大きな音を立ててしまった...
正岡容 「小説 圓朝」
...ドタリバタンと不器用にとんぼを切った...
正岡容 「小説 圓朝」
...不器用に手をつかえた...
吉川英治 「新書太閤記」
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