...そのかまれた跡を不器用におおいかくし...
太宰治 「おさん」
...まめまめしくしかも不器用に...
橘外男 「仁王門」
...不器用に繰り返しながら...
林不忘 「安重根」
...不器用に箸(はし)を使い始めたのを見つけると云った...
谷崎潤一郎 「細雪」
...帰りながら彼は右手を不器用に振り...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...松本の煙草を不器用に口へ持っていった...
徳永直 「工場新聞」
...三度不器用に大きい口で啣(くわ)えたり吐き出したりしている中(うち)に...
中谷宇吉郎 「由布院行」
...大男は不器用に和服の羽織袴を穿き...
長與善郎 「青銅の基督」
...どんなに不器用に持っても...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...加野は、もう一度、不器用に、ゆき子のそばへ寄つて来た...
林芙美子 「浮雲」
...いつのまにか不器用に歩き出していた...
堀辰雄 「聖家族」
...不器用に利用する事しか出來ない...
堀辰雄 「不器用な天使」
...鳩が不器用に飛んでゐた...
堀辰雄 「噴水のほとりで――」
...不器用に切りさいなんであって...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...――いつも滝はNに手をとられて木像のやうに不器用により他踊れないので...
牧野信一 「舞踏会余話」
...不器用に急いで轟々(ごうごう)と通りすぎるのを見ながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...もしこれを不器用に・その道の規則に反するように・取扱うならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...大きな図(ず)ウ体(たい)を不器用にどたばたさせて...
吉川英治 「江戸三国志」
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