...又文太郎の方は短い大きな指で不器用に珠を彈き乍ら...
高濱虚子 「續俳諧師」
...真あたらしい板で不器用に修繕したあとが...
谷譲次 「踊る地平線」
...不器用に這入って来る者もあった...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...さされた盃(さかずき)を不器用に大きな掌(てのひら)をそろえて受取りながら...
徳永直 「冬枯れ」
...笹部は大きな手先で不器用に杯を受けた...
豊島与志雄 「叔父」
...刑執行人の兵士は不器用にも...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...不器用に熊手を振りかぶっている...
中谷宇吉郎 「『西遊記』の夢」
...三度不器用に大きい口で啣(くわ)えたり吐き出したりしている中(うち)に...
中谷宇吉郎 「由布院行」
...どんなに不器用に持っても...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不器用に折り乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...不器用に長い膝(ひざ)を入れて...
林芙美子 「浮雲」
...小指程のものを不器用に引つぱり出して...
林芙美子 「瀑布」
...たぶん不器用にやったのです...
久生十蘭 「キャラコさん」
...それを不器用に数えていたが...
火野葦平 「花と龍」
...そして彼はもう不器用にしか話せなかった...
堀辰雄 「ルウベンスの偽画」
...――いつも滝はNに手をとられて木像のやうに不器用により他踊れないので...
牧野信一 「舞踏会余話」
...頬張つた飯を不器用にもぐもぐ噛みながら...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...大きな図(ず)ウ体(たい)を不器用にどたばたさせて...
吉川英治 「江戸三国志」
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