...従って実験的な仕事などをするのは自由人の体面に関わることであってただ奴隷にのみふさわしいものであるというような考えがあったことが不利な影響を生じたのであった...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...ここに電気商岩田京四郎は非常な不利な立場となりカフェ・ネオンの頻繁(ひんぱん)な電気工事の詳細について手厳(てきび)しい訊問(じんもん)が始まった...
海野十三 「電気看板の神経」
...百合ちゃんが吉川さんに連れて行かれたことは黙っていましたの」死の直前に喧嘩したという不利な事実は彼女の身上を一層悪くした...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「青い風呂敷包み」
...しかしこういう不利な立場にあるにもかかわらず...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...どこから見ても不利な自然的条件に支配されてゐるその奥州は...
太宰治 「津軽」
...そうして後に不利な証拠物件を提供するためにダンサーの指環を靴磨きに贈らせ...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...更に不利な運動概念は前後相承 Nacheinander に帰着する諸概念である...
戸坂潤 「科学方法論」
...ここは寒いのと旅行や小包の一般的制限のため面会や将来のさし入れとの他に不利な点があるが...
戸坂潤 「獄中通信」
...クリストフに不利な契約を結んではいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あらゆる不利な事実やいやな問題を省略せんがために...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ランドリュにとって不利な証言はすべて拒否し...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...己れが不利な時には...
穂積陳重 「法窓夜話」
...兄さんに不利な証言をしろ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...他の二人に不利な証言をして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...そしてこんな勢の不利な場合は幾らあせっても仕方が無いからそんな時は黙ってウント勉強し潜勢力を養い...
牧野富太郎 「植物記」
...不利なる運送を避ける方法が立ててあった...
柳田国男 「木綿以前の事」
...彼は冷然と私に不利な証言をしました...
山下利三郎 「流転」
...進出には不利な地である...
吉川英治 「新書太閤記」
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