...その頃不入続きで悄気(しよげ)てゐると...
薄田泣菫 「茶話」
...孤格子の鼠不入(ねずみいらず)の前に...
豊島与志雄 「反抗」
...鼠不入(ねずみいらず)の中にも落葉がはいっていた...
永井荷風 「写況雑記」
...不入にて何となく物さびしき心地したり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...守護不入てえことになっていると聞いたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...守護不入の研究室までも荒させようというのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...言葉がわからないので一般には不向きで不入りだったという...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...島原の芝居は炎暑で不入り...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...新築地のキノドラマと、「未完成交響楽」をやってゐる、恐るべき不入り、気の毒のやう...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「今回の不入りについて探究しよう」と言ふと...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...昼の部、驚くべき不入り、六分であらうか...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...びっくりの不入りなり...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...不入りをつゞけし芸術座は千秋楽...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...もちろんお客は不入り...
正岡容 「わが寄席青春録」
...ことさら、気負った盆興行が、大の不入り、そこで座元の策戦の秘術をつくして、この大切な顔見世月には、当時大坂でめきめきと売り出している、門閥(もんばつ)外の中村菊之丞一座を招き、これに、座付の若手を加えただけで、思い切った興行ぶりを見せようと試みたわけであった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...古道具屋で買った鼠不入(ねずみいらず)があったのに...
山本周五郎 「花も刀も」
...徳利や皿小鉢や盃(さかずき)などを容れる大きな鼠不入(ねずみいらず)と...
山本周五郎 「ひとでなし」
...この一座が不入りを極めた夢だった...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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