...今度の芝居は極(きま)つて不入だわえ...
薄田泣菫 「茶話」
...謂はゆる守護不入の地となつてゐたことを語つたものであらう...
太宰治 「津軽」
...不入にて何となく物さびしき心地したり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...不入熊穴不獲熊親と賛がしてある...
中里介山 「大菩薩峠」
...言葉がわからないので一般には不向きで不入りだったという...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...守護不入の地とはいうものの...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...川口が此処んとこ不入りなので十二月下半は休みたいとか...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...新築地のキノドラマと、「未完成交響楽」をやってゐる、恐るべき不入り、気の毒のやう...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...びっくりの不入りなり...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...不入りをハッキリ見せるためのやうで...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...端席の不入りは自分が未熟だったのだし...
正岡容 「小説 圓朝」
...不入りにもなんにも...
正岡容 「寄席」
...ことさら、気負った盆興行が、大の不入り、そこで座元の策戦の秘術をつくして、この大切な顔見世月には、当時大坂でめきめきと売り出している、門閥(もんばつ)外の中村菊之丞一座を招き、これに、座付の若手を加えただけで、思い切った興行ぶりを見せようと試みたわけであった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...かつて八文の煮豆を買って鼠不入(ねずみいらず)の中に蔵し...
森鴎外 「渋江抽斎」
...古道具屋で買った鼠不入(ねずみいらず)があったのに...
山本周五郎 「花も刀も」
...徳利や皿小鉢や盃(さかずき)などを容れる大きな鼠不入(ねずみいらず)と...
山本周五郎 「ひとでなし」
...このならびでは一番の不入り...
吉川英治 「江戸三国志」
...この一座が不入りを極めた夢だった...
蘭郁二郎 「夢鬼」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??