...あなたのような方(かた)にはちょっと不似合いですわ」「そうでしょうか」岡は何とはなく今にでも腫(は)れ物(もの)にさわられるかのようにそわそわしていた...
有島武郎 「或る女」
...あれには不似合いなほどの美人なんだから...
太宰治 「嘘」
...勇者に不似合いな不貞腐(ふてくさ)れた根性が...
太宰治 「走れメロス」
...大して遠くないんだから……ほんの一足のところでね……」まるでご当人に不似合いなせわしない顔つきで...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...彼ははなはだ不似合いな古ぼけた服をつけていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ちょうど不似合いな二人の乞食(こじき)を見るようなもので...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...わっしどもには不似合いな品でございますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...立木の少い広漠たる草原に不似合いな広い国道が続いている...
中谷宇吉郎 「小さい機縁」
...以前から百姓には不似合いなほどに綺麗だった顔が...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...不似合いという晴がましさを感ぜずにいられない源氏からどんなに熱情的に思われても...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...不似合いなことを思うものであると見ているのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「私たちも初めは不似合いな求婚者だ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...夫婦としての交渉などはもはや不似合いになったとしている人であったから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...御息所を対象にしていたろうとはあまりにも不似合いな忖度(そんたく)であると思ったのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自分には不似合いに思われてならぬ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...不似合いな語り手とは見えずに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あのやせた人に不似合いである...
山本笑月 「明治世相百話」
...仁三郎には不似合いな八釜(やかま)しい肩書附の親友であった...
夢野久作 「近世快人伝」
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