...時々彼の不人情に後ろめたい思いもしない訣ではなかった...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...どんな不人情のものでももはや同情を惜しむ事の出来ぬほどである...
大隈重信 「勢力の中心を議会に移すべし」
...ALAS! 異国人にとって倫敦(ロンドン)の五月はこんなにまで不人情につめたく感じられる...
谷譲次 「踊る地平線」
...今の時代では了解するのに容易ではないほどの不人情な思いやりのなさで...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...全く不人情な奴だ...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...不人情な、心無しの、傲慢(ごうまん)な、けしからん男だ!」そして彼は目にわいてきた一滴の涙を娘に見せないように、顔をそむけた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...学者病中下女の不人情なるを憤るあたりの叙事...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...おそらく君ぐらい不人情な男はあるまいよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...どうにでもなれと不人情のできない羽目に置かれたから...
中里介山 「大菩薩峠」
...それだからあなたは不人情だと云うんです...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...給金が安くて使ひやうが荒くて、ケチで不人情で、一から十迄嘘で固めたやうな人間の巣です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...(お蔦に)永い間の不人情が今更...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...親兄弟に不人情をしている男だが...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...私(わたし)の身(み)に近(ちか)い者(もの)となると悉(こと/″\)く不人情(ふにんじやう)に成(な)るのであらうか...
樋口一葉 「この子」
...お前は不人情で己れを捨てて行し...
樋口一葉 「わかれ道」
...不人情な家をこしらへたもんだ」襟足の白きは昔足許へ懐へ付く世となりにけり久良伎無益委記(むだいき)の断髪とまで気が付かず同「襟足の白きは昔」の前書がうれしいではないか...
正岡容 「大正東京錦絵」
...11130不人情な檀那で...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...如何(いか)にも不人情なように感じて...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
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