...時々彼の不人情に後ろめたい思いもしない訣ではなかった...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...木部の友人たちが葉子の不人情を怒って...
有島武郎 「或る女」
...今こゝで別れるような不人情な真似は出来ない...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...そう思っていればいるほどお前ら一族の者の不人情な仕打ちを胸に据えかねて...
近松秋江 「うつり香」
...「不人情で言うんじゃないんだよ...
徳田秋声 「あらくれ」
...不人情な、心無しの、傲慢(ごうまん)な、けしからん男だ!」そして彼は目にわいてきた一滴の涙を娘に見せないように、顔をそむけた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...不人情ならばとにかく...
中里介山 「大菩薩峠」
...此時ばかりは自分で自分を不人情の極だと思つた...
長塚節 「開業醫」
...情(なさけ)ないほど不人情な奴が揃(そろ)ってると思った...
夏目漱石 「坑夫」
...亦何ゾ不人情ナルヤ...
成島柳北 「祭舌文」
...お前は不人情で己れを捨てゝ行し...
樋口一葉 「わかれ道」
...女房(にようぼう)をだまくらかして妾(めかけ)の處(ところ)へ注(つ)ぎ込(こ)む樣(やう)な不人情(ふにんじやう)は仕度(したく)ても出來(でき)ない...
樋口一葉 「われから」
...そういう不人情なこともしかねるので...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...不義理不人情、恩を知らざる人非人なれども、世間に之を咎(とが)むるものなきこそ奇怪なれ...
福沢諭吉 「女大学評論」
...しかるにおよそ人間世界に内乱ほど不人情なるものはなし...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...主人の貪欲不人情...
福沢諭吉 「新女大学」
...不人情と言つたつて仲間つぱづれと言つたつて...
三好十郎 「地熱」
...11130不人情な檀那で...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
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