...バケツが引っくり返ってるじゃないの――テン、チン、嵯峨(さが)やおむろの花ざかり、浮気な蝶も色かせぐ、廓(くるわ)のものにつれられて、外めずらしき嵐山、ソレ覚えてか、きみさまの、袴も春の朧染(おぼろぞめ)、おぼろげならぬ殿ぶりを、見初(みそ)めて、そめて、恥かしの、森の下露、思いは胸に、」と早饒舌(はやしゃべ)りの一息にやってのけ、「わあい……光邦、妖術にかかって、宙に釣られて、ふらふらしてるよ...
泉鏡花 「薄紅梅」
...以下露骨なる記事多ければ...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...「木の下露は雨にまされり(みさぶらひ御笠(みかさ)と申せ宮城野(みやぎの)の)でございます」と言う...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...年ふれど色は変らじ松が枝の下露あびて墓標は立ちけり私は立往生をしたという衣川と...
村山俊太郎 「平泉紀行」
...いかにせむたのむ陰とて立ちよればなほ袖ぬらす松の下露(したつゆ)すると...
吉川英治 「私本太平記」
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