...淋しい橋の袂で深編笠(ふかあみがさ)の侍(さむらい)が下郎の首を打ち落し...
谷崎潤一郎 「少年」
...下郎は士じゃねえから...
直木三十五 「寺坂吉右衛門の逃亡」
...散々下郎扱いにしたが...
直木三十五 「寺坂吉右衛門の逃亡」
...「下郎」馬を停めて...
直木三十五 「南国太平記」
...「卑怯?――何が卑怯っ」「自分が、殺しておいて――」「うぬら、下素下郎に、武士の、卑怯、卑怯でないが、判るかっ」「何っ」庄吉は、一足退った...
直木三十五 「南国太平記」
...この下郎共の口の端にかかって完膚(かんぷ)のあるのはないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...下郎の分ざいで、主人をにらむとは生意気千万...
新美南吉 「鳥右ヱ門諸国をめぐる」
...下郎まで寝させてしまったのは...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...――いかにも凜々たるものであったが、その鉄甲や馬装を見れば、甚だ貧弱で、敵の一歩弓手にすぎないと思われたから、「下郎っ...
吉川英治 「三国志」
...呂布は颯(さ)ッと満面の髯も髪もさかだてて、画桿(がかん)の大戟(おおほこ)をふりかぶるやいな、「下郎っ」と、凄まじい怒りを見せて打ってかかった...
吉川英治 「三国志」
...匹夫下郎にもひとしいのですが」と...
吉川英治 「三国志」
...似ても似つかぬ下郎をもって秦朗なりと欺(あざむ)いても...
吉川英治 「三国志」
...武士下郎(げろう)の輩の膝下(しっか)にねじ伏せられて...
吉川英治 「私本太平記」
...下郎(げろう)の力をかりて旗上げはせぬ」「なんじゃ!」と小角のこえはガラリとかわった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...しかし、小貫(こざね)の鍛(きたえ)は良し、義元も剛気、かッと開いた口が、「下郎ッ」と、いうと、槍の蛭巻(ひるまき)から、斬って落していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...下郎(げろう)を召し連れた若奥様かお嬢様か――というふうな権式だけを取って...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...当然盲目的に進んで来た奔牛の鼻づらと、下郎の体とは、恐ろしい勢いで打(ぶ)つかったように見えた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...かえってその下郎のぼんやりを罵(ののし)った...
吉川英治 「宮本武蔵」
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