...下郎は口のさがねえもんだ...
泉鏡花 「婦系図」
...「下郎、思い知ったか...
太宰治 「新釈諸国噺」
...「ふん、勝手にしろ、この下郎根性め...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...下郎の癖に、仇討などと――そして、お仕舞いまで、下郎扱いにされて――大損したぞ、畜生...
直木三十五 「寺坂吉右衛門の逃亡」
...怒気紛々として掴みかかろうとしている下郎たちも...
中里介山 「大菩薩峠」
...その時分の下郎共の口の端(は)にのぼった悪(にく)まれ唄を紹介すると...
中里介山 「大菩薩峠」
...趣味の何物たるをも心得ぬ下司下郎(げすげろう)の...
夏目漱石 「草枕」
...上は城代家老の大石から下は足軽下郎の寺坂に至るまで...
正岡容 「寄席風流」
...――床しい荷をになった下郎じゃ...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...自得の風格に染っている下郎(げろう)に...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...昔々ココチンはあるお屋敷に奉公をしていた下郎(げろう)であった...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...――お屋敷で下郎にでも使って下さいませんか...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...――いかにも凜々たるものであったが、その鉄甲や馬装を見れば、甚だ貧弱で、敵の一歩弓手にすぎないと思われたから、「下郎っ...
吉川英治 「三国志」
...匹夫下郎にもひとしいのですが」と...
吉川英治 「三国志」
...下郎のたわ言、いわせておけと、木枕をとって、うしろ向きに寝てしまった...
吉川英治 「私本太平記」
...みぐるしい」「無礼であろう下郎...
吉川英治 「私本太平記」
...ついそばにいた若い下郎風の薪木(たきぎ)売りが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...――そしてはまた、下郎の足と、踏んでいる手綱を見て、「えらい力じゃな」と単純に舌を巻いていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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