...下は上中下様々で到底都会に出し得る商品価値がありませんので...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...何だか殿下様より漱石の方がえらい気持に候...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...して、貴下様は、何用で、御江戸へ」池上は、腕組して暫く黙っていたが「御内室を見込んで、お明かし申そうが――加治木玄白斎殿が、牧仲太郎の調伏に相違無しと、見究められ、只今、御懐妊中の方に、もしものことがあっては、と、江戸の同志の方々と、打合せのために参る途中――」「そして、その牧は、只今、何処に――」「上方へ参っておりましょう...
直木三十五 「南国太平記」
...仙波へは、別人が参って――」「別人とは?」「別の討手――気の毒であるが、御家のためには詮もない」「そ、その討手は、貴下様より、先か、後か?」綱手は蒼白になって、七瀬の横に立っていた...
直木三十五 「南国太平記」
...貴下様は、御国許へでも?」「うむ、国許へ参るが――小太郎殿も、父上と御同行か」「はい」「今日の昼間、ここで、果合があったとのこと、お聞きかの」「何か、大勢で――」「いや、一風呂浴びて――何れ、後刻、ゆっくり――妙なところで、逢いましたのう」侍は、振返って、そういいながら、微笑して、階段を降りて行った...
直木三十五 「南国太平記」
...牧の一味を討とうと存ずる」「貴下様が――」綱手は...
直木三十五 「南国太平記」
...貴下様から――」「何刻であろうか...
直木三十五 「南国太平記」
...眼を見張りつつ「では――貴下様の手で――濃くなりますように」と...
直木三十五 「南国太平記」
...では、貴下様」有村に、お叩頭をすると「羨ましいぞ、こら」と、云って「貴様、片腕か」「女に手を出して、斬られたの」庄吉も(厭な野郎め...
直木三十五 「南国太平記」
...貴下様は、もしかしたなら、百城月丸様では?」月丸が、じろっと、庄吉へ、眼をくれたまま、近づいて、深雪に「綱手殿の、お妹御ではないか」と、云った...
直木三十五 「南国太平記」
...お母様は、度々のお贈物などは、かたくお断りいたしていらっしゃいますが、お節句の、正月のという度に、木下様からは、よく頂戴物をいたします...
吉川英治 「新書太閤記」
...「木下様でございますか」「こひ」「はい……」「武家の妻として...
吉川英治 「新書太閤記」
...木下様へ嫁(とつ)ぎとうございます)寧子(ねね)のいったことばが...
吉川英治 「新書太閤記」
...木下様のおことばを聞いちゃあ...
吉川英治 「新書太閤記」
...「木下様」誰か、呼ぶ声に、「おうい」藤吉郎は、昼寝していたが、眼をあいて、床莚(ゆかむしろ)から首だけ擡(もた)げて云った...
吉川英治 「新書太閤記」
...あなた様、御旗下様、御家中たちへも、(手先にて申置候――ここ、意味不明、原城乗入れのことかもしれない)殊に、御父子におかれては、本丸までも、早々にお立ち入りになったそうで、まことに、目ざましい心地に打たれたことでございました...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...柾木孫平治(まさきまごへいじ)覚(おぼ)え書(がき)人々は時の天下様である太閤(たいこう)の氏素姓(うじすじょう)を知りたがった...
吉川英治 「茶漬三略」
...だから、寧子(ねね)や、妹の於(お)ややまでが、彼の姿を門に見れば、「――お父さま、また木下様が、お越しですよ」と、理(わけ)もなく、おかしがるのが先で、眼のうちにも入れていなかった...
吉川英治 「日本名婦伝」
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