...下手をすると却(かえ)っていいところを取って了う...
高村光太郎 「回想録」
...下手をすると又兄さんと喧嘩(けんか)になるので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...下手をするとただの合言葉に終って了うかも知れないのだ――文学を思想の科学の角度から取り上げるのは...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...のみならず誠実から来る一種の文化的勇気――之は下手をするとドン・キホーテのものであるが勿論彼はキホーテではない――に敬服さえするのである...
戸坂潤 「読書法」
...下手をするとその皮相化に終る危険があるだろう...
戸坂潤 「読書法」
...計画的には、組織的と事務的との二つの要素があって、下手をすると、事務的に陥り易い...
中谷宇吉郎 「科学と国境」
...下手をすると駆逐艦一隻くらいの鉄を必要とするかもしれない...
中谷宇吉郎 「霧を消す話」
...下手をすると取り返しが付かねえから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...下手をすると命が危ない...
久生十蘭 「魔都」
...下手をすると作者の方がくたびれてしまうのである...
平林初之輔 「乱歩氏の諸作」
...(言われて房代、省三、浮山の三人が柳子を抱えあげて、ソファに寝せる……)こういうタチの人は、下手をすると、おかしくなる...
三好十郎 「冒した者」
...下手をすると、せっかくの良い脚本をぶちこわしてしまう...
三好十郎 「好日」
...下手をすると国賊だなんと言われるからね...
三好十郎 「樹氷」
...下手をすると力づくの争いが起きかねない...
三好十郎 「樹氷」
...あんた、やる氣があつたら、やつて見ない? もうけは半分あんたにあげるわ」「やつてもいいけど、下手をすると、つかまるんだろう?」「そりや、そうさ...
三好十郎 「肌の匂い」
...いや下手をすると...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...下手をするよりこのままそっとしておくに限ると矢代は言葉もなく黙っていた...
横光利一 「旅愁」
...――ここんところ、幕府のお裁きが何うなるか、下手をすると、諸侯や学者や役人衆のあいだばかりでなく、町人百姓までが、さだめし囂々(ごうごう)と蔭口きいたり、又、口の悪い落首(らくしゅ)が諸所に現われるだろうと』『ウム、見ものだなあ』『このお裁き一つに依って、忠義というものの真体が定義されるんだから、武士道というものがあって立っている諸大名は勿論、幕府自身だって、迂濶(うかつ)には処分できまい』『おう……永代橋だ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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