...下手をすると、滑走しているうちに、この島が爆破するかもしれない」塩田大尉の命令一下、全員は攻撃機にのりこみました...
海野十三 「怪塔王」
...下手をすると、自分は参考人か容疑者(ようぎしゃ)として警察へ引っぱられるかもしれん...
海野十三 「少年探偵長」
...下手をするとただの合言葉に終って了うかも知れないのだ――文学を思想の科学の角度から取り上げるのは...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...のみならず誠実から来る一種の文化的勇気――之は下手をするとドン・キホーテのものであるが勿論彼はキホーテではない――に敬服さえするのである...
戸坂潤 「読書法」
...下手をすると取り返しが付かねえから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...昨夜、いつしよにタンバガンに乘つたンだけど、それが最後だつたのねえ、――何も死ななくてもよささうなものだわ」「うゝん、球江さんは子供だから知りやアしないのさ、澄さんの好きな兵隊が、何故モロンプダックにやらされたかつていふのは知らないだらう? 何ていふのかね、重營倉つていふのかねえ、あんなの食つて行つちやつたのさ、みんな、澄さんの爲なのさ、二人で逃げて土人に化けちやはうなんて考へてた位に思ひつめてたンだから、下手をすると、その兵隊は死刑よ、ねえ、思ひつめてたひとが死んでしまつたのだもの、澄さんだつて、こんな旅空で面白くもないやね、まだ歩いてゆけるところにゐると思へば氣が濟むなんて云つてたンだもの……それに躯も胸の方が大分惡かつたし、あんなになる運命だつたのよ澄さんてひとは」靜子が説明してゐる...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...下手をすると作者の方がくたびれてしまうのである...
平林初之輔 「乱歩氏の諸作」
...(言われて房代、省三、浮山の三人が柳子を抱えあげて、ソファに寝せる……)こういうタチの人は、下手をすると、おかしくなる...
三好十郎 「冒した者」
...こいつから逆に人間は――下手をすると地球そのものまで...
三好十郎 「冒した者」
...下手をすると甲州へ出やすよ...
三好十郎 「おりき」
...下手をすると、せっかくの良い脚本をぶちこわしてしまう...
三好十郎 「好日」
...下手をすると元も子も無くしてしまふ...
三好十郎 「地熱」
...下手をすると国賊だなんと言われるからね...
三好十郎 「樹氷」
...下手をすると小型機がつっこんでくる恐れがあるんじゃないかなあ...
三好十郎 「樹氷」
...あんた、やる氣があつたら、やつて見ない? もうけは半分あんたにあげるわ」「やつてもいいけど、下手をすると、つかまるんだろう?」「そりや、そうさ...
三好十郎 「肌の匂い」
...いや下手をすると...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...下手をするよりこのままそっとしておくに限ると矢代は言葉もなく黙っていた...
横光利一 「旅愁」
...――ここんところ、幕府のお裁きが何うなるか、下手をすると、諸侯や学者や役人衆のあいだばかりでなく、町人百姓までが、さだめし囂々(ごうごう)と蔭口きいたり、又、口の悪い落首(らくしゅ)が諸所に現われるだろうと』『ウム、見ものだなあ』『このお裁き一つに依って、忠義というものの真体が定義されるんだから、武士道というものがあって立っている諸大名は勿論、幕府自身だって、迂濶(うかつ)には処分できまい』『おう……永代橋だ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??