...そこに下手な書体で――なんとなくわざと下手に書いたような書体で――次の文句がしたためてあった...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...その下手に、河原町のいろんな形の屋根がかたまり、とぎれ、又つゞいてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...書き物机の上には電灯があり、下手に暖炉...
カレル・チャペック Karel Capek 大久保ゆう訳 「RUR――ロッサム世界ロボット製作所」
...いや下手に腹などが出来られては危険でしようがない...
戸坂潤 「社会時評」
...そうまで下手に出るはずはなかろうに...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつか谷の下手には...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...下手に部分的な修正をするよりも...
中谷宇吉郎 「六三制を活かす道」
...下手に同情心なんか寄せられたって迷惑だわ...
林芙美子 「帯広まで」
...緑屋から一丁ばかり下手に...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...下手にはときわ木の梢が軒を覆って生い茂り...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...僕の声色は下手になった...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...その娘は自分の働いてゐた工場の慘事を彼にいかにも下手に物語つた...
堀辰雄 「顏」
...「ほかに小道が下手にあります...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...下手に向ひて戸棚の前にしやがみ...
三木竹二 「いがみの権太」
...下手に帰り縄尻をたくりてしやがむ...
三木竹二 「いがみの権太」
...立身(たちみ)にて斜に下手に向ひ...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...千代が下手に膝をつき文庫にて白刃をうくる仕草あり...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...下手に術をほどこすと...
吉川英治 「三国志」
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