...画品などというものは、捜し廻っても何処にもありはしません、下卑た品のない、薄ッぺらなけばけばした絵ばかり目につきます...
上村松園 「帝展の美人画」
...やがて芭蕉等の句に親しみがふえてくるに従って私は決して俳句を下卑たものとは考えることができなくなりました...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...なんて下卑た考え方をしてはいけない...
辰野九紫 「青バスの女」
...その男というのがあの下卑た阿片窟のあるじで...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...下卑た凸額(おでこ)の下に...
豊島与志雄 「悪夢」
...けれども何ら下卑た顔立ちを持っていたのではなく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...下卑た――」お由羅が...
直木三十五 「南国太平記」
...餡ころを頬張りながらゲラゲラ笑って下卑た話をしているのが...
中里介山 「大菩薩峠」
...わが雲助こそは、天真流露の自然児であるのに、かの折助は、下卑た、下等な、安直な、そのくせ小細工を弄(ろう)する人間の屑である...
中里介山 「大菩薩峠」
...下卑た根性(こんじょう)を社会全体に蔓延(まんえん)させるからね...
夏目漱石 「二百十日」
...この世で善行をしようという下卑た考と一般の論法で...
夏目漱石 「倫敦消息」
......
萩原朔太郎 「宿醉」
...あとで下卑た自分の好奇心を呪いなさい...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...ようあんな下卑たことを大きな聲で喋舌(しやべ)つて...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...下卑た事を遣れば好い...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...フロッシュ君が下卑た事を遣れと云ったじゃないか...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...3170ですからどこかわたくしの様子に下卑た...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...見るからに下卑た中年の夫婦者である...
若山牧水 「熊野奈智山」
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