...押し入れ並びに床の間の後ろが二階からうら縁がはへ下りるはしご段になつてゐてその次ぎの八疊がこのはしご段と玄關から裏へ一直線にとほつた廊下とに挾まれて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...細いは細いながら閃光がサッと舞い下りるのを目撃した...
海野十三 「雷」
...下りるわけにも行かない...
海野十三 「蠅男」
...すると階子段(はしごだん)を下りる上靴(スリッパー)の音がまた聴こえた...
夏目漱石 「明暗」
...酒も飲ませます」と例によって秩序のない駄弁を揮(ふる)ってるうちに主人はもう帽子を被って沓脱(くつぬぎ)へ下りる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...止むなくヨイチ澤(コダイケ澤)へ下りる事に決めた...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...I can swim, Can I swim? You can swim, Can you ……ふと僕はチヨークを置いて、教壇を下りる...
原民喜 「魔のひととき」
...緞帳下りると例の如く...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...新橋下りるとすぐホテ・グリへかけつけ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...タバコ持たずに下りる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...船橋を下りると直ぐ其の足で無電室へ駈け込んで行った...
牧逸馬 「運命のSOS」
...枯葉を集めに姉と登った裏山の楢林よ山番に追はれて石ころ道を駆け下りるふたりの肩に背負(しょひ)繩はいかにきびしく食ひ入ったかひゞわれたふたりの足に吹く風はいかに血ごりを凍らせたか雲は南にちぎれ熱風は田のくろに流れる山から山に雨乞ひに行く村びとの中に父のかついだ鍬先を凝視(みつ)めながら眼暈ひのする空き腹をこらへて姉と手をつないで越えて行ったあの長い坂路よえぞ柳の煙る書堂の陰に胸を病み...
槇村浩 「間島パルチザンの歌」
...二幕目が下りるころにも...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...彼は、幕が下りると、わざと浪路をわきにして、横山にいいかけた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...」階下(した)に下りると直ぐに...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...女が階段を下りると足音をぎしぎしと寧(むし)ろ静かすぎる程度で聞き澄した...
室生犀星 「三階の家」
...淋しく土間へ下りると戸を閉める...
山中貞雄 「森の石松」
...言えなくなって梯子を下りる...
山中貞雄 「森の石松」
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