...彼女は最近上調子で、自分が一番だと思っている...
...上司が上調子になって、チームの雰囲気が悪くなった...
...試合前は上調子だったが、結果は思わしくなかった...
...授業中に生徒が上調子になり、先生に怒られた...
...年相応な上調子(うわちょうし)なもの言いをして...
芥川龍之介 「運」
...」と上調子(うわっちょうし)の尻上(しりあが)りに云(い)って...
泉鏡花 「縁結び」
...洞簫(どうせう)の声(こゑ)は嚠喨(りうりやう)として蘇子(そし)の膓(はらわた)を断(ちぎ)りたれど終(つひ)にトテンチンツトンの上調子(うはでうし)仇(あだ)つぽきに如(し)かず...
三文字屋金平 「為文学者経」
...こうした真剣な話に伴うシンミリした気分とに極めて不調和な下司(げす)な女の軽い上調子(うわっちょうし)が虫唾(むしず)が走るほど堪(たま)らなく不愉快だった...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...上調子になつては駄目だ...
種田山頭火 「其中日記」
...人の音声も下音に上調子(うわちょうし)なることなし...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...上調子の万才達には気がつかなかったのである...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...とかく家庭が総て上調子であった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...梅次上調子にて浦里を語る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...不断の生活が急にそわそわした上調子(うわちょうし)に見えて来る...
夏目漱石 「門」
...つい途中から妙に感情が上調子の儘にコヂれて...
牧野信一 「愚かな朝の話」
...――山の方を振り返つて見ると、大石の銅像の向方からは、次第に絶間の長くなつてゆく花火が窺はれ、カンカンカンと鳴る微かな太鼓の音が、もう合戦にとりかかつたらしい調子で聞えたが、どうも此間の太鼓の音に比べると、上調子である、けれど、あれならば遠慮なく叩けると見えて、継けざまに力一杯打つてゐる――左う思ふと私は、しかし、不思議な遣瀬なさに襲はれて来て見返るのも堪へ難くなつたので、蝎形の流星が銅像の頭の上に消えかかるのをチラリと見たまま、慌てて居酒屋の中へ飛び込まうとした時、ひよいと軒先を見あげると、太鼓の看板が提灯の蔭に寂しくぶらさがつてゐた...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...などと上調子のやうな口調で自ら喋つておきながら……(下村が行つてゐるときもさうだつた...
牧野信一 「みじめな夜」
...若い方は頗る上調子で...
松本泰 「日蔭の街」
...楽隊が上調子な譜(ふ)をやっている...
水野葉舟 「北国の人」
...音声は少々上調子で感心せぬが...
山本笑月 「明治世相百話」
...相当浮き浮きした上調子なもので...
夢野久作 「少女地獄」
...猿の上調子に乗ったりしていると...
吉川英治 「新書太閤記」
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