...上手な仕立は重宝(ちょうほう)で...
泉鏡花 「浮舟」
...「家の旦那さんぐらいお世辞の上手な人はない」と奉公人から褒(ほ)められたそうだ...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...わが国の最も上手な指物師に命じたとてとうてい真似もできぬ...
丘浅次郎 「民族の発展と理科」
...テニスの上手な来客でもこの羽根の生えたボールでは少し見当が違うらしい...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...上手な玄人(くろうと)となると実にふわりと軽くあてがった弓を通じてあたかも楽器の中からやすやすと美しい音の流れをぬき出しているかのように見える...
寺田寅彦 「「手首」の問題」
...「あれもこの間いたずらに描きましたので」三沢は画(え)の上手な男であった...
夏目漱石 「行人」
...「秘めごと」のロッテ・レーマンも上手な例の一つとして挙げなければなるまい(ビクターJE三〇)...
野村胡堂 「楽聖物語」
...泳ぎは上手なほうよ」たれも相手になってくれない...
久生十蘭 「あなたも私も」
...誰か肝を取る事の上手な人に頼もうと思ってここまで来たところです...
夢野久作 「猿小僧」
...英語が上手なのです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...口笛の上手な少年だっただが夏の朝の澄明さに似たあわたゞしい生活が流れてから境遇と政治の過流が私たちを異った都市と都市との地下に埋めたそして今日―――汽船(ふね)が青く冴えた土佐沖を越えてこの同じ牢獄に...
槇村浩 「同志下司順吉」
...我子の逆立の上手なるを誇り...
正岡子規 「病牀譫語」
...最も上手な改良家といえども...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...和歌の上手なりしその祖母及び今も變らず月雪花(つきゆきはな)の折にふれては詠み出づる母を見眞似て...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...炊事や洗濯の上手な五之木...
山本周五郎 「似而非物語」
...指先のお仕事がお上手なのでした...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...紅矢は青眼先生の上手な介抱と...
夢野久作 「白髪小僧」
...碁(ご)の上手な...
吉川英治 「梅里先生行状記」
便利!手書き漢字入力検索