...「冷く澄んでお上品な処に...
泉鏡花 「薄紅梅」
...たね子を京都で一番上手な髪結さんのところへやって一番上品な文金高島田に結わせ...
上村松園 「作画について」
...清元を『角田川』のやうなお上品なものにしようとしてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...そんなお上品な美しいものではないのです...
太宰治 「斜陽」
...二十七八の上品な佳い女が通ってたのだ...
田中貢太郎 「春心」
...わがイギリスの無作法な態度に勝る上品な外国人だと弁じ立てようと務めた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...おとなしい、いわゆる上品な、さっぱりした趣味のみを将来に期待するのは大なる誤りである...
津田左右吉 「偶言」
...五十ばかりの上品な婦人がある...
外村繁 「澪標」
...みずから退屈し人を退屈させる上品なていねいさで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...知らねえ」の上品な言葉を忘れて「ここは学校の植物園かと思いました」とすこぶる下品な言葉で答えた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...心持その上品な顔をひそめて...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...その靜に寂しい韻律を持つ極めて上品な夫人の文章を推稱し度い...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...艶(えん)で上品な美しさを持っていて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...愛は上品な二人を近寄らせるのですが...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...自分の見るところでは八景坂の八景は単に上品な当字であって...
柳田國男 「地名の研究」
...誰しも上品な句や歌になりそうな名を持つ草へ...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...藤縄信子さん(十八)は顔立ちのよい、上品なお嬢様で、動作もおちついていて、よいお方...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...聖者の鼻からは上品な清らかな霊感を受(うけ)るのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
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