...葉子は今度はなじるようにその若々しい上品な岡を見つめていた...
有島武郎 「或る女」
...一人は上品な少年...
海野十三 「人造人間エフ氏」
...間もなく上品な装幀の日記帳が届けられた...
大阪圭吉 「死の快走船」
...上品な育ちの男ではない...
太宰治 「津軽」
...上品な感触は何うしても智識階級の人であつた...
徳田秋聲 「二つの失敗」
...五十ばかりの上品な婦人がある...
外村繁 「澪標」
...古蹟を訪(と)う事は即ち風流な最も上品な嗜(たしな)みとして尊ばれていたので...
永井荷風 「日和下駄」
...その中(うち)にちょうど細君に似合いそうな上品なのがあった...
夏目漱石 「門」
...蒼白い上品な顔をすっかり硬(こわ)ばらせて居る位ですから...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...上品な邪念の無い顔を見ると...
野村胡堂 「礫心中」
...父は黄泉(よみぢ)に小手招ぎして九品蓮臺の上品ならずとも...
一葉 「暗夜」
...お上品な音じゃありませんわね...
久生十蘭 「キャラコさん」
...また和歌は俳句に比して上品なりといふも...
正岡子規 「人々に答ふ」
...どこか上品なところのある地方官とは見えた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...きわめて短時日のうちにその家もおもしろい上品な山荘になった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...愛は上品な二人を近寄らせるのですが...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...当初稚(おさ)なくしてまた上品な貞門(ていもん)の俳諧を突破して...
柳田国男 「木綿以前の事」
...その後を一段と落付きのある上品な句で囲(かこ)おうとした...
柳田国男 「木綿以前の事」
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