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饗庭篁村 「木曾道中記」
...とうとう二進(にっち)も三進(さっち)も動けない今の身分になってるのだとひそかに洒落れてみた...
岩野泡鳴 「猫八」
...二進(につち)も三進(さつち)も行かなくなつたので...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そして結局自分の力では二進(にっち)も三進(さっち)も勘考がつかないと悟った雄太郎君は...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...この数年来二進(にっち)も三進(さっち)も行かない打撃を受けて...
大阪圭吉 「白妖」
...そしてよしやふたゝびあの二進も三進も出来なくなる恩寵の不仕合せに落ち込まうとも...
高田保 「貸家を探す話」
...もう二進(にっち)も三進(さっち)もゆかなくなった...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...二進も三進も行かなくなってしまうのでございます」「いかにも...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...二進(にっち)も三進(さっち)も行かなくなっているんですが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...二進(にっち)も三進(さっち)もゆかないことになって……」先生はうっすらと汗をかいて...
久生十蘭 「犂氏の友情」
...二進(にっち)も三進(さっち)も行かない身のつまりになるのだと思いこんでいた...
久生十蘭 「虹の橋」
...……七つも齢下の定太郎にじぶんの方から首ったけになって二進(にっち)も三進(さっち)もゆかぬようになり...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...二進(にっち)も三進(さっち)も行かぬ借金の穴埋めをしようと血眼になって走り廻っている...
久生十蘭 「魔都」
...説明しようとすればするほどいよいよお前は二進(にっち)も三進(さっち)もゆかないことになる...
久生十蘭 「魔都」
...二進も三進もゆくまいと自惚れてをるのぢやらう...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...これじゃ二進(にっち)も三進(さっち)もゆきやしません...
正岡容 「初看板」
...小説として二進も三進も行かない...
吉川英治 「折々の記」
...二進(にっち)も三進(さっち)もゆかない窮地へ自分を追い込んでしまい...
吉川英治 「親鸞」
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