...路次から路次に曲って二三軒往った処であった...
田中貢太郎 「水魔」
...借りて置いて呉れた裏店のような三軒つづきの狭い家にやがて皆なは落附くことになった...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...その野菜畠の向うには百姓家が二三軒黒々と影をにじませている...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...世田ヶ谷に出て、三軒茶屋以往は、最早東京の場末である...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...二三軒、宿屋を叩いてみたけれど、起きて待遇(もてな)そうという家もない...
中里介山 「大菩薩峠」
...木立の間に隱見する二三軒の障子が目に立つ...
長塚節 「おふさ」
...二三軒取り残されたように在る百姓家の障子が...
中谷宇吉郎 「雪後記」
...「三軒揃つて酒屋は變ぢやありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...主人は町役人のところへ、和助は早桶屋(はやをけや)へ、それから町内を二、三軒、久藏は昔の仲間濱町の粂吉(くめきち)のところへ、萬吉は卜者(うらなひ)へ、久三郎は明神下の浪人者井田平十郎のところへ――」「變なところへ行くぢやないか、浪人者に何用があつたんだ」「ヤツトウの先生ですよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二三軒の寮と少しばかりのしもた屋が建つてをりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「何處へ行つて來たんだ」「御近所ですよ、向う三軒兩隣り、――親分がよく言ふでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...小大名の二三軒は持つてゐるといふことだな」「その加賀屋勘兵衞の妾といふのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...南側の三軒長屋に廻つたことは言ふ迄もありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...北へ二三軒目の小家(こいえ)に...
森鴎外 「雁」
...素(も)と県で三軒と云われた豪家の一つである...
森鴎外 「蛇」
...それから三軒廻ったのだが...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...畑尾は先刻(さつき)頼まれて帰つた事の挨拶に二三軒(げん)の家(うち)へ出掛けて行つたのである...
與謝野晶子 「帰つてから」
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