...三斗の冷汗を流しながらも通過さしたのである...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...半日で三斗位の獲物があるさうだ...
種田山頭火 「其中日記」
...北国の大名総計六百三十八万七千四百五十八石三斗の力が傾注されているこの尾張名古屋の城...
中里介山 「大菩薩峠」
...それから此(こ)れは傭人(やとひにん)にも炊(た)いてやれないのだからお前(まへ)がよければ持(も)つて行(い)つて秋(あき)にでもなつたら糯粟(もちあは)の少(すこ)しも返(かへ)せと二三斗(ど)入(はひ)つた粳粟(うるちあは)の俵(たわら)とを一つに遣(や)つた...
長塚節 「土」
...三斗俵坊(さんだらぼ)っちのような藁布団(わらぶとん)に紐(ひも)をつけた変挺(へんてこ)なものだ...
夏目漱石 「坑夫」
...そのだらけ切った江戸の町人に三斗(さんど)の醋(す)を喰わせたのでした...
野村胡堂 「礫心中」
...三斗の不足なれども...
福沢諭吉 「旧藩情」
...題は覚えてゐるんだが、口にするのも嫌だから何とかと言つて置くんだが、冷汗三斗する...
牧野信一 「貧しき文学的経験(文壇へ出るまで)」
...安兵衛十八番斬りなどに常に溜飲三斗の立廻りを演じた...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...余りにも技巧のあとがかんじられなくて溜飲三斗だつた...
正岡容 「大正東京錦絵」
...良くて二石二三斗...
横光利一 「夜の靴」
...古法の三斗五升俵にして十七俵強の容積である...
吉川英治 「私本太平記」
...鼻や口から三斗の水をゲッゲッと吐いた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...三斗(ど)の水を浴びた心地...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...三斗の血でもこぼして来たように...
吉川英治 「松のや露八」
...食糧(しよくれう)は米一石餅三斗...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
...………菩提子三斗...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...なおまた海岸地方においては、塩三斗、鰒(あわび)十八斤、かつお三十五斤、烏賊(いか)三十斤、紫のり四十八斤、あらめ二百六十斤等をもって調とすることができる...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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