...生藥屋で二三品の藥を買つたがどれも此も無效であつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...件の位記を三品の御亭に下さる...
太宰治 「右大臣実朝」
...畑に出来る物を三品か四品...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...曾に三品(ほん)以下の官は...
田中貢太郎 「続黄梁」
...そしてその三品を書棚の抽出にしまった...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...即ち國子學は三品以上の貴族の子弟...
内藤湖南 「平安朝時代の漢文學」
...ほかにそら、持薬が二三品と、枕本、手紙、書附――印籠、手形といったようなもの」「おや、おや」「どうだ、こういうものをお蘭さんが人手に預けっ放しにして置いて、駈落というはおかしなもんじゃねえか、色男と手に手を取って逃げようとでもいう寸法なら、さし当り、この一箱をその色男の手に渡して置かなけりゃ嘘だ、昔から色男になる奴は、金と力が無いものに相場がきまっている、そいつがお前、お蘭さんのつれて逃げたという色男の手に入らねえで、ほかならぬこの兄さんの手に落ちている――してみりゃ、かねてその色男としめし合わせて今度の駈落、というのは嘘だあな」「じゃ、どうしたの」「お蘭さんはお蘭さんで、かどわかされたんだね、決して出来合ったわけでも、しめし合わせたわけでもないんだ」「そうだとすれば、かわいそうね」「うむ、かわいそうなところもある、第一、駈落には、金より大事なものはあるにはあるが、金が先立たなけりゃ身動きもできるものじゃねえのさ、その大事の金を一文も持たずに連れ出されたお蘭さんという人も、たしかにかわいそうな身の上に違えねえから、ここは一番……」がんりきは意気込んで、小箱の蓋で縁を丁と叩き、「何とかしてやらざあなるめえ」と見得(みえ)をきったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...二品(ふたしな)三品(みしな)口に合いそうなものを注文はしても...
夏目漱石 「思い出す事など」
...銭(ぜに)のない癖に二三品御菜(おかず)をならべている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...髢(かもじ)の三品だ」「苧(お)と橙(だいだい)と笠と柿を売物にして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...従三品銀青光禄太夫...
長谷川時雨 「朝散太夫の末裔」
...二三品のおかずの皿がついた膳とビールを...
林芙美子 「瀑布」
...宝亭の洋食三品とパンを食って...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...花は紅白淡紅の三品があります...
牧野富太郎 「植物記」
...)米子よりまた渡海の人此三品をいつも多く携え歸りて...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...料理の事はその通りで我輩(わがはい)は今まで毎日西洋料理屋から二品三品ずつ取寄せて食べていたがどうしてこういう料理を作るかと研究した事もありません...
村井弦斎 「食道楽」
...それから人参(にんじん)を糸切りにして糸蒟蒻(いとごんにゃく)と前の牛蒡と三品を一旦湯煮(ゆで)ておいてそれへ椎茸を加えて鰹節(かつぶし)の煮汁(だし)と味淋と醤油とで美味(おい)しく煮ます...
村井弦斎 「食道楽」
...飯酒家(のみて)の英也はお照の見繕(みつくろ)つた二三品の肴(さかな)で茶の間で徳利を当てがはれて居た...
與謝野晶子 「帰つてから」
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