...千万言を費しても文化の普及と云ふことは駄目であります...
有島武郎 「農民文化といふこと」
...井侯が陛下の行幸を鳥居坂の私邸に仰いで団十郎一座の劇を御覧に供したのは劇を賤視する従来の陋見を破って千万言の論文よりも芸術の位置を高める数倍の効果があった...
内田魯庵 「四十年前」
...鬼に就いて縷々千万言を開陳できるのでもあらうが...
太宰治 「お伽草紙」
...また千言万言予の苦しみを述べたからとて...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...朝顔を見たことのないエスキモー土人に朝顔を説明するに百万言を費やすよりも写真か映画で一分間を費やした方が早分りである...
寺田寅彦 「教育映画について」
...試みにたったひとこまの皮膜に写った形像を精細に言葉で記載しようとしてもおそらく千万言を費やしてもなおすべてを尽くすことは不可能であろう...
寺田寅彦 「ニュース映画と新聞記事」
...彼等は精々、百万言を費して、そういう観念が必要であり、そういう観念が成立するということを、弁明しているに過ぎない...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...千万言の雄弁よりも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...充分によく知っているものでない限り百万言を費して無駄(むだ)になる場合が多い...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...わたしの筆に幾万言を費(ついや)して現わそうとするよりも...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...之等は千万言を費しても動かすことの出来ない犯罪事実を自認して居たからである...
平出修 「逆徒」
...千万言を聴いて悲しむ場合もあり...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...その女の叫ぶ百万言もみんな彼には判(わか)っていた...
本庄陸男 「石狩川」
...誦経(ずきょう)四十五万言云々...
南方熊楠 「十二支考」
...万言にまさるものを語っていたのだから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...迂生(うせい)の万言にも勝(まさ)るかとぞんじます」「これはいずこの絵図か」「名づけて...
吉川英治 「三国志」
...……これ御覧あれば、このように覚一は、琵琶の習(まな)びに励んでいるということが、文(ふみ)で書くより、万言で申すより、母御によくお分り下さろうとのことでした」「オオ...
吉川英治 「私本太平記」
...万言をつくしてある以上...
吉川英治 「新書太閤記」
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