...万斛(ばんこく)の同情無き能わず候...
芥川龍之介 「影」
...更に万斛の油を注がれたるをや...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...包むに余る万斛の感慨を抱きつつ心細くも帰朝の途に就(つ)いた...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...ただ我ら万斛(ばんこく)の悲しみを誘うのみであります...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...遥々(はるばる)万斛(ばんこく)の好意をもって来朝された印度の太子さえも日本一流の大会社にかかっては――一流も一流日本においては三池か三矢かと並び称されるくらいのこの一流大会社の社員たちにかかっては...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...涼味スリル万斛(ばんこく)のウォーターシュートの娯楽施設を...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...さらに万斛(ばんこく)の油を注がれたり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...英雄豊太閤の臍(ほぞ)の緒(お)のために万斛(ばんこく)の熱涙を捧げた先生が...
中里介山 「大菩薩峠」
...詩人だから万斛で素人(しろうと)なら一合(ごう)で済むかも知れぬ...
夏目漱石 「草枕」
...俗界万斛(ばんこく)の反吐皆動(どう)の一字より来(きた)る」「何だ本当に吐くつもりじゃないのか...
夏目漱石 「虞美人草」
...噴火孔(ふんかこう)から吹き出す幾万斛(いくまんごく)の煙りは卍のなかに万遍(まんべん)なく捲(ま)き込まれて...
夏目漱石 「二百十日」
...僕は君に万斛(ばんこく)の同情を寄せている...
二葉亭四迷 「平凡」
...中に万斛の涙あり...
正岡容 「大正東京錦絵」
...万斛(ばんこく)の玉を転(ころ)ばすような音をさせて流れている谷川に沿うて登る小道を...
森鴎外 「杯」
...万斛(ばんこく)の油が一夜にともされるという騒曲の灯の...
吉川英治 「三国志」
...兵糧米二万斛(こく)の借用を申しこむと...
吉川英治 「三国志」
...先にご当家から呂布へ与えると約束した兵糧五万斛(ごく)...
吉川英治 「三国志」
...万斛(ばんこく)の涙をながして憐愍(れんびん)を乞うたが...
吉川英治 「三国志」
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