...其出処進退の巧みなるに至ては遠く彼に及ばざるもの洵に此れが為なり余は彼が未来の運命を予言し得るものに非ず何となれば政界今後の未来は容易に予言し得るものならざればなり若し万々一大隈をして失敗を再びせしめ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...万々一非常に不幸な場合になったとしても近世文明の精神と世界国際の関係とは独り一国をして斯の如き悲境に立至らしめる事はあるまいと云うような気がした...
永井荷風 「花火」
...ここに五十になった紀((ママ))念の意味で少々死後のことを書いて置いて万々一の用心にし...
中里介山 「生前身後の事」
...万々一のお大名行列の威力まで引合いに出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...万々一新聞にでも掲載されるような事になると...
野村胡堂 「女記者の役割」
...正直と馬鹿力が取得のガラッ八が、万々一、その頃の岡っ引の習慣に引摺り込まれて、うっかり役得でも稼ぐ気になったら、貧乏と片意地を売物にしてきた、平次の顔は一ぺんに潰(つぶ)れることでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...万々一死相が本当にしても人間の面(つら)は暦じゃねえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...万々一暮しに困るとか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...万々一これに仕掛けて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...頬摺(ほおず)り位はしたっていいとも、万々一だよ、髯を剃った跡があったら、其処で縛(しば)って構わねえ」「あの、お比奈坊が、三千両泥棒のお小姓ですか、親分」「まだわからねえよ、――それからこう言うんだ、親分の平次が、泥棒の隠した三千両を見付けたそうだから、今晩は取出すことになって居ると――」「本当ですか、それは?」「本当なら、こんなことをお前に頼むものか」「ヘェ、何が何んだかわからなくなりましたね」八五郎は平次の思惑(おもわく)を測(はか)りかねて、眼をパチ/\させて居ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...老中が家臣に毒を盛られてはならぬな」「ハッ」「万々一にも左様の不心得者があれば...
野村胡堂 「礫心中」
...万々一もこの二流抱合の萌(きざし)を現わすことあらば...
福沢諭吉 「学者安心論」
...こののち万々一も外国人雑居などの場合に及び...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...それでいけないッたらまたそのときはそのときのことだ」万々一...
正岡容 「小説 圓朝」
...誠に万々一之御備に漢科之者御供被仰付候儀と奉存候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...又上陸致候而も万々一急速之御用御坐候共...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...(b)ところで万々一...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...もしも万々一それが悪かったらどうしよう...
柳田國男 「夢と文芸」
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