...そんな縁の――万々一あるまいが――結ばる事が...
泉鏡花 「薄紅梅」
...万々一、実家(さと)の親が困窮して、都合に依って無心合力(ごうりょく)でもしたとする...
泉鏡花 「婦系図」
...万々一のことがあってはと...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...(万々一あったとしたら...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...其出処進退の巧みなるに至ては遠く彼に及ばざるもの洵に此れが為なり余は彼が未来の運命を予言し得るものに非ず何となれば政界今後の未来は容易に予言し得るものならざればなり若し万々一大隈をして失敗を再びせしめ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...万々一非常に不幸な場合になったとしても近世文明の精神と世界国際の関係とは独り一国をして斯の如き悲境に立至らしめる事はあるまいと云うような気がした...
永井荷風 「花火」
...万々一のお大名行列の威力まで引合いに出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...漏らしてはならぬぞ、万々一、人の耳に入ったら最後、江戸中の騒ぎにならずには済むまい」「ヘエ――」笹野新三郎は自分も膝行(いざ)り寄って、平次を小手招(こてまね)ぎました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...万々一暮しに困るとか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お前の二の腕が見たいのだよ」「まア」「万々一だよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...万々一これに仕掛けて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...万々一鶴子嬢の自殺の件が漏洩するようなことがございましょうとも...
久生十蘭 「魔都」
...万々一もこの二流抱合の萌(きざし)を現わすことあらば...
福沢諭吉 「学者安心論」
...こののち万々一も外国人雑居などの場合に及び...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...万々一、今日やまと新聞の附録あたりに保存されてゐるならば、講談と人情噺と浪花節と歌舞伎との「天保六花撰」の差違を詳しく研究、後人にのこしておき度いと考へてゐる...
正岡容 「下谷練塀小路」
...ひとりで行って万々一妙なことになるといけませんから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...わたしの気分が万々一わたしの生きている間にどこぞの君子人(オネトム)のお気にかなうようなことになるなら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いわゆる万々一の場合...
柳田国男 「木綿以前の事」
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