...七里ヶ浜の磯(いそ)づたい...
太宰治 「虚構の春」
...到頭七里ヶ浜の湘南(しょうなん)サナトリウムで...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...今日の行程七里、そして所得は、――銭四十三銭に米八合...
種田山頭火 「行乞記」
...“谿谷美”“善根宿”“野宿”行乞しつつ、無言ではあるが私のよびかける言葉の一節、或る日或る家で――“おかみさんよ、足を洗うよりも心を洗いなさい、石敷を拭くよりも心を拭きなさい”“顔をうつくしくするよりもまず心をうつくしくしなさい”(十一月十六日)(十一月十七日)(十一月十八日)あなたの好きな山茶花の散つては咲く(或る友に)野宿わが手わが足われにあたたかく寝る夜の長さ夜どほし犬にほえられて寝ても覚めても夜が長い瀬の音橋があると家がある崖の蔦紅葉山のするどさそこに昼月をおくびつしり唐黍ほしならべゆたかなかまへ岩ばしる水がたたへて青さ禊する山のしづけさはわが息くさく十一月十九日 秋晴、行程七里...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...歩けば歩けたが(行程七里)...
種田山頭火 「道中記」
...ここから宮まで七里の渡し...
中里介山 「大菩薩峠」
...ソコヨリ七里脇ニ向坂トイウ所ニ...
中里介山 「大菩薩峠」
...きのふ新宮より七里の松原を海に添ひて木(き)の下(もと)まで行かむと日くれぬれば花の窟といふところのほとりにやどりて...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...或時は七里が浜へ...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...大浦から本渡までのバスが来ないですつて、橋がこわれているから、歩かなくちやならないわ、こまつたな、本渡まで七里よ、あんたどうする、歩いたら七時間かかるわ、真夜中までかかるわ、困つたな、などと、一人ではしやいでいるが、そのさわざ方があまり大げさなので、乗客も退屈しのぎに聞いている程度で、そう困つたような顔もしていなかつた...
長谷健 「天草の春」
...頼太は汽車に敬意を表すべく七里の山路を駅まで歩いた...
原民喜 「丹那トンネル開通祝ひ」
...人は七里(り)ひと跳(と)びの靴(くつ)をはいてそこを歩き廻(まわ)るのです...
アナトール・フランス 岸田國士訳 「母の話」
...その瞬間諸君の反逆者は七里けっぱいになっちまうだろう...
槇村浩 「華厳経と法華経」
...もう七里の長浜が波の上に浮かんで見える...
柳田国男 「雪国の春」
...襄江の水上(みなかみ)七里の地に...
吉川英治 「三国志」
...七里とはないぞ」一行はへトヘトに疲れていた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...七里の間すべて神代ながらの老樹の森の中をゆくのである...
若山牧水 「樹木とその葉」
...そのために彼は自ら騎馬の士二三人と共に大工木挽を引率して六七里の山奥に入り...
和辻哲郎 「鎖国」
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