...夜を徹し六七里の夜道をてくらなければならなかった...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...七里の道を三島の町へ通って行った...
池谷信三郎 「忠僕」
...諸手(もろて)を擴げて海を抱いた七里の砂濱には...
石川啄木 「漂泊」
...このあたりでは、六、七歳位いまでの子供を「ボコ」という、その「ボコ」を二人連れて、七里の山道を、天長節のお祭見物に青柳へ泊りがけで往っていたのだという...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...その音七里(ななさと)に聞ゆ...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...みあかしゆらぐなむあみだぶつ(お寺にて)自動車まつしぐらに村の夕闇をゆるがして行つた十二月十日晴、行程六里、善導寺、或る宿(二五・中)九時近くなつて、双之介さんに送られて、田主丸の方へ向ふ、別れてから、久しぶりに行乞を初めたが、とても出来ないので、すぐ止めて、第十九番の札所に参拝する、本堂庫裡改築中で落ちつきがない、まあ市井のお観音様といつた感じである、こゝから箕ノ山の麓を善導寺までの三里は田舎路らしくてよかつた、箕ノ山といふ山はおもしろい、小さい山があつまつて長々と横は(マヽ)つてゐるのである、陽をうけて、山脈が濃淡とり/″\なのもうつくしかつた、途中、第十八番の札所へ詣るつもりだつたが、宿の都合が悪く、日も暮れかけたので、急いで此宿を探して泊つた、同宿者が多くてうるさかつた、日記を書くことも出来ないのには困つた、床についてからも嫌な夢ばかり見た、四十九年の悪夢だ、夢は意識しない自己の表現だ、何と私の中には、もろ/\のものがひそんでゐることよ!・旅は雀もなつかしい声に眼ざめて・落葉うづたかく御仏ゐます・行き暮れて水の音ある十二月十一日晴、行程七里、羽犬塚、或る宿(二〇・中ノ上)朝早く、第十八番の札所へ拝登する、山裾の静かな御堂である、札所らしい気分になる、そこから急いで久留米へ出て、郵便局で、留置の雑誌やら手紙やらを受け取る、こゝで泊るつもりだけれど、雑踏するのが嫌なので羽犬塚まで歩く、目についた宿にとびこんだが、きたなくてうるさいけれど、やすくてしんせつだつた...
種田山頭火 「行乞記」
...舟車による水陸の行程約七里半...
寺田寅彦 「柿の種」
...今日も七里の道中で...
中里介山 「大菩薩峠」
...七里ばかりも渓流に沿って上った所にある山間の僻地(へきち)で...
中谷宇吉郎 「九谷焼」
...勝沼よりの端書一度とどきて四日目にぞ七里(ななさと)の消印ある封状二つ...
樋口一葉 「ゆく雲」
...そんな珍木会(ちんぼくかい)とか親睦会とかいう者(もん)なんざア七里々(しちりしちり)けぱいだけれども...
二葉亭四迷 「浮雲」
...この町は高知から西へ七里隔ったところにあり...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...八月三日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(江の島七里ヶ浜の写真絵はがき)〕八月三日...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...経七里浜...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...七里も行くであろうか...
柳宗悦 「陸中雑記」
...小田原の宿へつづく根府川七里の街道をさながら韋駄天(いだてん)の姿で急いでおります...
吉川英治 「江戸三国志」
...七里とはないぞ」一行はへトヘトに疲れていた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...爺さんはまた七里の森なかの峠を越えて梓山村へ帰つてゆくのである...
若山牧水 「木枯紀行」
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