...この秋の日の七里ヶ濱の波のやうに靜かに搖りあげて來た...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...今朝から七里餘の知らない路を辿つたので...
石川啄木 「赤痢」
...ここから七里小浜近くまで行かない限り...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...十月十六日曇、后晴、行程七里、高岡町、梅屋(六〇・中)暗いうちに起きる、鶏が飛びだして歩く、子供も這ひだしてわめく、それを煙と無智とが彩るのだから、忙しくて五月蠅いことは疑ない...
種田山頭火 「行乞記」
...七里を北といへば足利(あしかが)ではないか...
田山花袋 「田舎教師」
...いわゆる「七里の江山犬羊に附す」と叫びしが如き...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...「長崎之圖」の奧附のそばに、當時の國内航路とでもいふべき海上里程が誌されてあつて、江戸へ四百七十里、京都へ二百四十八里、大阪へ二百三十五里、薩摩へ九十七里、對馬へ九十九里半などとなつてゐる...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...七里の渡しから浜松までの道中を...
中里介山 「大菩薩峠」
...今日も七里の道中で...
中里介山 「大菩薩峠」
...いま立ったばかりの七里の渡し舟をめがけて...
中里介山 「大菩薩峠」
...すなわち七里の渡しの渡頭へ出てしまったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...七里の渡しに来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは七里の徒歩を賭けた速さといつてよかつた...
長谷健 「天草の春」
...高知(土佐)から七里ほどの夜道を踏んで西方の郷里...
牧野富太郎 「火の玉を見たこと」
...ここはもう花巻から七里ばかり離れている...
水野葉舟 「遠野へ」
...――すぐ腰越から七里ヶ浜を駈けて...
吉川英治 「私本太平記」
...此処より越えて武蔵荒川の上流に出るまで上下七里の道のりだといふ...
若山牧水 「木枯紀行」
...そのために彼は自ら騎馬の士二三人と共に大工木挽を引率して六七里の山奥に入り...
和辻哲郎 「鎖国」
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