...『七寸……六分あるわ...
石川啄木 「鳥影」
...その話は……」「五尺七寸位ある大男で...
海野十三 「千早館の迷路」
...幅(はば)七寸の...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...地平は、私と同じで、五尺七寸、しかも毛むくじゃらの男ゆえ、たいへん貧乏を恐れて、また大男に洗いざらしの浴衣(ゆかた)、無精鬚(ぶしょうひげ)に焼味噌のさがりたる、この世に二つ無き無体裁と、ちゃんと心得て居るゆえ、それだけ、貧にはもろかった...
太宰治 「喝采」
...其所に埴輪とも玩具の人形とも判らない七寸ぐらゐの古い古い土の人形があつて...
田中貢太郎 「雑木林の中」
...レターペーパーは丈七寸幅四寸五分ほどの大きさの中に八寸ぐらいの白百合(しらゆり)の茎のたわめられたのが左へ寄せて描いてあり...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...四彼等が東京から越して来た時、麦はまだ六七寸、雲雀の歌も渋りがちで、赤裸な雑木林の梢(こずえ)から真白(まっしろ)な富士を見て居た武蔵野(むさしの)は、裸から若葉、若葉から青葉、青葉から五彩美しい秋の錦となり、移り変る自然の面影は、其日其月の趣を、初めて落着いて田舎に住む彼等の眼の前に巻物(まきもの)の如くのべて見せた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...壁の廣さは五尺七寸四方として」平次は算盤(そろばん)を出しましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...裏木戸の近く、板塀の裾にあいている犬潜(いぬくぐ)りの穴は、飼犬や野良犬が往来するために、板の割れ目を押し破って作ったもので、素(もと)より人の手でわざ/\拵(こさ)えたものではありませんが、横七寸、縦一尺ほどで、華奢(きゃしゃ)な身体なら、存分人間も潜れないことは無かったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...六七寸もの厚さに落葉の積っている森の中でも通る音に似ていた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...降って小野蘭山の『本草綱目啓蒙』には「奥州南部津軽、羽州秋田ニハ、至テ大ナルモノアリ、茎ノワタリ七寸、孔中ニ乾青魚二ツヲ入ルベク、葉ハ馬上ノ傘ニ用ベシト云、コレヲ南部ニテ十和田ブキト云、此根ヲ取ヨセ栽ルニ、初メハ大ナレドモ、年々変ジテ小クナルナリ」と出で、また曾槃の『成形図説』には「南部津軽松前及(マタ)は、蝦夷等に産(イデク)るはその花、鐘の大さに過ぎ、茎の周四五寸、葉の径三尺許りもて、傘に代て急雨を防ぐといふ...
牧野富太郎 「植物記」
...高さ七寸の水盤を安んじ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...長さは(折ったので)五寸から七寸くらい...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...五尺七寸あまりの痩(や)せた躯(からだ)つきで...
山本周五郎 「いさましい話」
...七寸もある肥えた岩魚だに...
山本周五郎 「似而非物語」
...六七寸もあるのを...
山本周五郎 「山彦乙女」
...七寸はそう見える...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...一尺五分に一尺七寸五分という小さい画ではあるが...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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