...丁々たる伐木の音と邪氣(あどけ)ないお雪の清(すず)しい笑聲とが...
石川啄木 「散文詩」
...丁々(トントン)と鼓の音の響いたのが...
泉鏡花 「悪獣篇」
...丁々(ほとほと)と訪(おとな)へば...
巌谷小波 「こがね丸」
...伐木(ばつぼく)の丁々(たう/\)として山(やま)更(さら)になほも幽(いう)なる山彦を...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...青竜王を丁々(ちょうちょう)と擲(なぐ)った...
海野十三 「恐怖の口笛」
...斬り合いの描写の変遷を見るのに、江戸時代の文学の、斬り合いの描写といえば、所謂、「丁々発止、虚々実々の云々」の流儀に定っていたものであった...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...まして丁々発止のトバの気分などは...
中里介山 「大菩薩峠」
...丁々(とうとう)の木だま...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...吾(わ)が膝頭(ひざがしら)を丁々(ちょうちょう)と平手をたてに切って敲(たた)く...
夏目漱石 「一夜」
...撃劒で丁々と撃合っては居るが...
二葉亭四迷 「私は懐疑派だ」
...斧の音の丁々と打ち響く伐採場へ走ります...
牧野信一 「祝福された星の歌」
...その句行き/\てこゝに行き行く夏野かな朝霧や杭打つ音丁々たり帛を裂く琵琶の流れや秋の声釣り上げし鱸(すずき)の巨口玉や吐く三径の十歩に尽きて蓼(たで)の花冬籠り燈下に書すと書かれたり侘禅師(わびぜんじ)から鮭に白頭の吟を彫る秋風の呉人は知らじふぐと汁右三種類の外に春水や四条五条の橋の下の句は「春の水」ともあるべきを「橋の下」と同調になりて耳ざはりなれば「春水」とは置たるならん...
正岡子規 「俳人蕪村」
...丁々と額(ひたい)を打った...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...飛石は丁々と畳んで行くいきで...
室生犀星 「庭をつくる人」
...夫の風の颯々(さつ/\)たる波の々(たう/\)たる、若くは鳥の嚶々(あう/\)たる、伐木の丁々たる、奚ぞ詩人が因つて以て其声を擬すべき粉本ならずとせんや...
山路愛山 「詩人論」
...ここな馬鹿者めがッ」丁々(ちょうちょう)と打って懲(こら)した上...
吉川英治 「剣難女難」
...丁々(ちょうちょう)閃々(せんせん)...
吉川英治 「新・水滸伝」
...斧の光が丁々(ちょうちょう)と大樹の白い肉片を削って飛ばした...
吉川英治 「親鸞」
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