...故にこの文章の一面的な點を補へば...
阿部次郎 「合本三太郎の日記の後に」
...後の二つの可能性を無視する一面的な考へ方であるやうに見える...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...そうして狭隘(きょうあい)で一面的な文学観を読者の審判の庭に供述する以前にあらかじめ提出しておくべき参考書類あるいは「予審調書」としてぜひとも必要と考えられるからである...
寺田寅彦 「科学と文学」
...それをいいかげんなほんの一面的なやぶにらみの注解をつけて片付けてしまうのではせっかくのおとぎ話も全く台無しになってしまう...
寺田寅彦 「さるかに合戦と桃太郎」
...此等三種の「精神の一面的な方向」を「平均し」「補欠」すべき時である...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...それが一面的な抽象性を免れて自らを全体性にまで高め...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...従っていずれも偏頗で一面的な真理を含んでいるに過ぎないと云っている...
戸坂潤 「思想としての文学」
...ダダイストが大砲だのに女が電柱にもたれて泣いてゐましたリゾール石鹸を用意なさいそれでも遂に私は愛されません女はダダイストを普通の形式で愛し得ません私は如何せ恋なんかの上では概念の愛で結構だと思つてゐますに白状します――だけど余りに多面体のダダイストは言葉が一面的なのでだから女に警戒されます理解は悲哀です概念形式を齎しません...
中原中也 「(ダダイストが大砲だのに)」
...一面的な人間にならないために...
三木清 「如何に読書すべきか」
...一般的な或は一面的な標準できめるから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その觸れかた自體がきわめて不完全な一面的なものであつた事から來ている...
三好十郎 「肌の匂い」
...右に説いたごとく一面的な見方にすぎない...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??