...彼は一隅に座っていた...
...全体の中でも一隅を担う存在だ...
...彼女は一隅に引きこもりがちだ...
...この町には一隅に名物がある...
...彼は自分の一隅で静かに暮らしている...
...薄野(すすきの)遊廓の一隅に来てしまったことを柿江は覚(さと)った...
有島武郎 「星座」
...退いて職員室の一隅に...
石川啄木 「雲は天才である」
...かの室内の一隅にかけてありし機糸が...
井上円了 「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」
...既(すで)に早く評壇の一隅に囁々(しようしよう)の語を為(な)す者ありと聞く...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...私はずかずかと室の一隅(いちぐう)にすすみよると...
海野十三 「空中墳墓」
...その邸内(ていない)の一隅(いちぐう)に...
海野十三 「振動魔」
...李春華は一隅で、石油の古罐に炭火をおこして粥を煮て、葱(ねぎ)の皮をむいている...
林不忘 「安重根」
...一 草をのぞく浅間火山(あさまかざん)のすそ野にある高原の一隅(いちぐう)に...
寺田寅彦 「沓掛より」
...一隅の地面もない...
豊島与志雄 「悪夢」
...一つの低音(バス)が舞台前の一隅(ぐう)から響いてきて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...日本の会社や商店は大抵美租界の一隅にあった...
永井荷風 「十九の秋」
...この大きな事実の一隅(いちぐう)にお金さんの結婚を安全におこうとする彼女の態度は...
夏目漱石 「明暗」
...斯んな風にこの明るい一隅で沁々と日光に浴してゐると...
牧野信一 「悪筆」
...しかしそれは工藝史を極めて狭い一隅に追いやるのと同じなのです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...朝の十時にはもうその店の一隅のボックスにぼくは腰かけていて...
山之口貘 「私の青年時代」
...東北の一隅にうつ然と茂つてゐる...
横瀬夜雨 「五葉の松」
...謙信が備えの態を見極めて来い」と一隅にいた者の顔を指して命じた...
吉川英治 「上杉謙信」
...久しく車小舎(くるまごや)の一隅へ煤(すす)にまみれていたものらしく...
吉川英治 「源頼朝」
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