...この家は一間しかなくて、狭くて暗い...
...あの古民家は、一間一間が異なる雰囲気がある...
...オフィスの一角に一間だけ個室がある...
...祖母の家は、一間の台所に五人がじゃんけんできるほど賑やかだった...
...障子を取り付けるには、一間差しかないので、微調整が必要だ...
...一間幅の押し入れの中にも...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...ホラネ、これを開けば中は広い箱のようになっています」シーツをめくり上げて、ベッドの側面を強く圧(お)すと、それは巧妙な隠し戸になって、幅一尺、長さ一間程の、細長い口が開いた...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...彼は無意識に一間(けん)ばかり歩いて気が注(つ)いた...
田中貢太郎 「文妖伝」
...埃をつきぬける・石地蔵尊へもパラソルさしかけてあるのぼりくだりの道の草枯れ明るくて一間きり(苦味生居)・柵をくゞつて枯野へ出た子供になつて馬酔木も摘みます夕闇のうごめくは戻る馬だつた八十八才の日向のからだである(苦味生さん祖母)さびしいほどのしづかな一夜だつた...
種田山頭火 「行乞記」
...Kはまた田舎の馬部屋に隣接した一間を思ひ出した...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...娘は奥まりたる離座敷(はなれざしき)とも覚しき一間(ひとま)の障子外より押開きてづかづかと内に上(あが)り破れし襖(ふすま)より夜のもの取出(とりいだ)して煤(すす)けたる畳の上に敷きのべたり...
永井荷風 「葡萄棚」
...七駒井能登守は例の洋風に作った一間に籠(こも)って...
中里介山 「大菩薩峠」
...ついに二階の一間まで...
中里介山 「大菩薩峠」
...奥の一間のひっそりかんとしたのは今に始まったことではないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...上平館(かみひらやかた)の一間からこの遊魂は...
中里介山 「大菩薩峠」
...すると一間(いっけん)ばかり向うに熊の穴見たようなものがあって...
夏目漱石 「坑夫」
...駒込(こまごめ)のある寺の一間(ひとま)を借りて勉強するのだといっていました...
夏目漱石 「こころ」
...見れば六畳一間に一間(けん)の戸棚只一つ...
樋口一葉 「大つごもり」
...背越しに一間ほどもうしろへ投げつけた...
久生十蘭 「春の山」
...一間先きに眼近く観ることが出来るのだ...
牧野信一 「風媒結婚」
...一間先きからは葦になり空堀に続き越えて黒い崖を控えた一隅が程好い陽溜りになつてゐた...
牧野信一 「籔のほとり」
...一間ばかり飛び退(しさ)りて...
夢野久作 「白くれない」
...楽屋口から二人の人夫に運び出されて来る高さ二間幅一間ぐらいの大きな立看板に集まった...
夢野久作 「暗黒公使」
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