...その理由原因は決して一通りに限った訳ではなく...
伊波普猷 「進化論より見たる沖縄の廃藩置県」
...歴史上におけるトキユタの位置と沖縄婦人の信仰生活とについて一通り御話いたしましたが...
伊波普猷 「ユタの歴史的研究」
...一通りならったのですからね」「わかったわかった...
海野十三 「豆潜水艇の行方」
...「皆様、当年は秩序を立てて質問を致し、一通り、御参考にもと御披露申すつもりでございましたが、ここに緊急容易ならぬ事件が出来いたしましたことに就いて、さらに質問書を提出しました...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...一通り順序を立てて主人の話のあった後ですから...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...これで一通り事情は分ったが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...自分にはいつも此れが一通りならぬ努力である...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...一通りの消息ぐらいは知らせてくれてもよかりそうなものを...
中里介山 「大菩薩峠」
...大木の上から事の体(てい)を一通り見下ろした米友は...
中里介山 「大菩薩峠」
...身の上話を一通りお聞き下さいまし」「なるほど」「わたくしは美濃の国の落合というところの百姓でございますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...穴っ子の中を一通りのぞいて見たが...
中里介山 「大菩薩峠」
...四ツ角を曲る時にはベルを鳴すか片手をあげるか一通りの挨拶(あいさつ)をするのが礼だそうだが...
夏目漱石 「自転車日記」
...妻は病牀に臥(ふ)し児は飢(うえ)に号(な)くと詠(うた)った梅田雲浜(うめだうんぴん)の貧乏は一通りのものではなかった...
服部之総 「志士と経済」
...お睦は一通り転げると...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...さっと一通り眼をとおしたが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...其心持の悪いこと一通りでない...
二葉亭四迷 「平凡」
...本邦で蛇は一通りの殺しようで死に切らぬ故執念深いという...
南方熊楠 「十二支考」
...時にとって信長の焦躁を救うこと一通りでない...
吉川英治 「新書太閤記」
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