...これが一転して玩具化したのである...
淡島寒月 「土俗玩具の話」
...そのシンガポールの港を出ると、それまでは東へ進むとはいえ、ひどく南下航路をとっていたのが、ここで一転して、ぐーっと北に向く...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...そして砲口は一転して...
海野十三 「海底大陸」
...一転して接近戦となれば...
江戸川乱歩 「影男」
...君主専制が一転して小数者の圧制となるに外(ほか)ならぬ...
大隈重信 「日支親善策如何」
...一転して先年の予防工事のことに触れ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...わが社会の運動は一転して平和主義の運動となるもまたいかんともなすべからざるを知るなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...ビスマルクを嘆美するの熱情をば一転してこの二恩人を嘆美せよ...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...艦体一転して左舷敵に向かい右舷しばらく閑なる間とを除くほかは...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...また一転して崇高なる趣にもなった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...朝鮮陣の物語から、話題一転して、ここは伊勢の国、藤堂家の城下の舞台となる...
中里介山 「大菩薩峠」
...目のさきの気分は一転して...
林芙美子 「浮雲」
...併し又一転して考へて見ると...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「駆落」
...スタニスラウスは目を高い腕附きの椅子からそらして、ちよつとアウグステをばさんの陰気な額の上に休ませて、更に一転して、大いに意味ありげに女主人(をんなあるじ)イレエネの顔に注いだ...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
...時をへて馬春堂は一転して...
吉川英治 「江戸三国志」
...彼はなお舌戦の気するどく、大論陣をすすめて、その玄徳のあとをうけて、これに臨むところの孔明その者に向っては、舌鉾を一転して、「――ご辺もまた、玄徳の偽善にまどわされ、その過(あやま)れる覇道(はどう)にならって、自己の大才を歪(ゆが)め、みずから古(いにしえ)の管仲(かんちゅう)、楽毅(がっき)に比せんなどとするは、沙汰のかぎり、烏滸(おこ)なる児言(じげん)、世の笑い草たるに過ぎぬ...
吉川英治 「三国志」
...一転して海の方をながめると...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...この母も、恨みにはぞんじませぬ」「それまでにいうならば」と、武蔵は、眸を一転して、権之助の捨てた手綱をひろい、「ここは往来がうるさい...
吉川英治 「宮本武蔵」
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