...一転して殺人の実行に移らんとす...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...一転して先年の予防工事のことに触れ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...そうして「宵(よい)の内はらはらとせし月の雲」(芭)と一転しているのは一見おとなしいようでもあるが...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...わが社会の運動は一転して平和主義の運動となるもまたいかんともなすべからざるを知るなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...今度は問題は一転して察哈爾(チャハル)省に向ったというのである...
戸坂潤 「社会時評」
...一転して憲政党内閣の時代と為りたるは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...噂が一転して姙娠となると...
豊島与志雄 「化生のもの」
...従ってその執筆は民国革命進行中だったことを想起せねばならぬ)を嗤(わら)い、一転して、当時の世界情勢、就中(なかんずく)欧米列強の東亜侵略の勢を指陳(しちん)して、「今や支那分割の勢既に成りて復(また)動かすべからず...
中島敦 「斗南先生」
...話は、ずっとさかのぼるが、藤原義江君が外国から帰り、以前の戸山英二郎時代とは、心機一転して、楽壇にデビューした時のことである...
野村胡堂 「胡堂百話」
...妄想は一転して倫理教育の上に至る...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...一転して文明は少数の天才によって高められるという点を強調していて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...併し又一転して考へて見ると...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「駆落」
...僕の考は又一転して太郎の上に及んだ...
森鴎外 「百物語」
...運勢一転して、再び彼が群衆の間に落ちてそれと一緒になると、急に皆は驚いて、一体どんな原因が彼をああいう高いところにひっぱり上げたのであったかといぶかる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...今までの危険な立場を一転して...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...ここでまた一転して...
吉川英治 「私本太平記」
...ひとつ今夜は勇気づけさせましょう」――場面は一転して...
吉川英治 「新・水滸伝」
...一転して立ちなおった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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