...そして砲口は一転して...
海野十三 「海底大陸」
...一転して墓場のような静寂が訪れた...
海野十三 「恐怖の口笛」
...錫(すず)の小函(こばこ)お話は一転して東京に移る...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...南進していたものが一転して東方に向って平押しに押し込んで...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...一転して自由民権論者となりしは如何...
津田左右吉 「流れ行く歴史の動力」
...敵を防ぐの刀剣は一転して敵を攻むるの刀剣たるがごとく...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...ビスマルクを嘆美するの熱情をば一転してこの二恩人を嘆美せよ...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...一転して享楽主義の論となり...
豊島与志雄 「反抗」
...従ってその執筆は民国革命進行中だったことを想起せねばならぬ)を嗤(わら)い、一転して、当時の世界情勢、就中(なかんずく)欧米列強の東亜侵略の勢を指陳(しちん)して、「今や支那分割の勢既に成りて復(また)動かすべからず...
中島敦 「斗南先生」
...ことによるとあるいはこれが私の心持を一転して新しい生涯に入(はい)る端緒(いとくち)になるかも知れないとも思ったのです...
夏目漱石 「こころ」
...禅機などから一転して急に世からのがれたくなったのではない事はあんまり知れすぎていた...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...スタニスラウスは目を高い腕附きの椅子からそらして、ちよつとアウグステをばさんの陰気な額の上に休ませて、更に一転して、大いに意味ありげに女主人(をんなあるじ)イレエネの顔に注いだ...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
...これは村の属地の義に一転してから後のことであろう...
柳田國男 「地名の研究」
...朝からの屈伏を一転して...
吉川英治 「上杉謙信」
...以来心機一転して...
吉川英治 「剣の四君子」
...ここでまた一転して...
吉川英治 「私本太平記」
...一転して海の方をながめると...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...まだあるが」「もう、たくさん、たくさん」かくて素焼の瓶から、どろどろした液体を、酌ぎ交わし、飲み廻している程に、ようやく、火気にあぶられた手脚のさきにまで、酒がまわり始めたとなると、彼等の卑猥に飽きた話ぶりは、一転して、胸中の鬱憤(うっぷん)ばらしになってきた...
吉川英治 「平の将門」
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