...この山の頂きからあの山の頂きに行かんとして、当然経ねばならぬところの路(みち)を踏まずに、一足飛びに、足を地から離した心である...
石川啄木 「性急な思想」
...俺は一足飛びにそこへ飛んで降りるのだが...
江見水蔭 「怪異暗闇祭」
...世間知らずの私は楽しい娘時代から一足飛びに現実の苦悶の世界に入ったのです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魂の喘ぎ」
...今日人間がこれを望んだとて一足飛びに達しえられるわけのものではない...
丘浅次郎 「人道の正体」
...元来如何なる器官でも突然一足飛びに発達するものではなく...
丘浅次郎 「人類の将来」
...一足飛びに成功しようとしたってそううまく行くものではない...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...一足飛びに有機的現象の機構を説明しようというのならば...
寺田寅彦 「物質群として見た動物群」
...笹子峠から一足飛びに地獄の道行なんぞは...
中里介山 「大菩薩峠」
...一足飛びに関ヶ原の本陣から程遠からぬ美濃と近江の国境...
中里介山 「大菩薩峠」
...「あれだッ」と思うと一足飛びに――それを見た女は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...赤羽橋まで一足飛びに飛んで行くと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一足飛びに母家へ飛び込んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一足飛びに母屋へ飛び込んで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一足飛びに稿料何円かを支払って一般の稿料価上げを促したものである...
長谷川時雨 「お墓のすげかえ」
...九太は一足飛びに他人になったような...
林芙美子 「帯広まで」
...この人だけは一足飛びに権門のお座敷へ招かれ...
山本笑月 「明治世相百話」
...バッタの一足飛びや...
夢野久作 「能とは何か」
...一足飛びのいた作左衛門が喉笛(のどぶえ)狙って突き上げた手練のはやさ誤またずぐさッと刺したので...
吉川英治 「剣難女難」
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