...長篇「暗夜行路」を一貫するものは実にこの感じ易い道徳的魂の苦痛である...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...各々箇立していて一貫する脈絡を欠いている...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...その諸相を一貫するものは等しいのだ...
大手拓次 「「香水の表情」に就いて」
...此説話も亦た首尾一貫するが如しと雖も...
高木敏雄 「比較神話学」
...――存在は本質と現象形態とを以て初めて存在する、本質は現象形態を縫って、現象形態を通じて、自らを一貫する...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...後者にとっては社会的物質的存在の法則が歴史を一貫する原理であり...
戸坂潤 「科学方法論」
...実はこの両者を一貫する処のものなのであった...
戸坂潤 「科学論」
...自然を一貫する運動であった(ここに一種の弁証法がある)...
戸坂潤 「科学論」
...技術はイデオロギー一般を正的に――ポジチブに――一貫することが出来る...
戸坂潤 「技術の哲学」
...却ってマルクス主義こそは一切の科学的理論を一貫する普遍的な科学・哲学・乃至世界観・でなければならない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...八大政綱の間を一貫する体系的で組織的な「矛盾」のはき溜めのような気がしてならない...
戸坂潤 「社会時評」
...というのが私の一貫する態度だ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...デカルトの著述の全体を一貫する或る一つの特色としても現われているのである...
戸坂潤 「デカルトと引用精神」
...つまり一切の人間的認識を一貫する枢軸なのだ...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...自分と自分に対立するものとの甄(けん)別を通して自らを首尾一貫する処の...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...原理としての直線性は凡ゆる幾何学に一貫する原理であると思う...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...一時の感情か否かを判断する道以上例示(れいじ)したるごとく生涯(しょうがい)を一貫する職業選定の決心は...
新渡戸稲造 「自警録」
...一貫する戦争でも順調のみには行かない...
吉川英治 「黒田如水」
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