...御飯が足りなかったので、もう一膳食べた...
...唯一膳の飯を辛(やつ)と喉を通した...
石川啄木 「天鵞絨」
...どうして婆々が家の一膳飯(いちぜんめし)がお口に合いますものでござります...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...湖尻の一膳飯屋ですいとんを二杯宛食べ...
田中英光 「箱根の山」
...私がたつた一膳で止めて立たうとすると...
中原中也 「その頃の生活」
...其馬に供餅一膳と銭十二文を与ふ...
中山太郎 「獅子舞雑考」
...自分らに適当と思う程度の一膳(いちぜん)めし屋をついに九軒まで勘定した...
夏目漱石 「坑夫」
...最後の一膳飯屋(いちぜんめしや)はもう通り越している...
夏目漱石 「坑夫」
...赤毛布はさっき一膳飯屋の前で談判をした時から...
夏目漱石 「坑夫」
...しかしお延が一膳で箸(はし)を置いた時...
夏目漱石 「明暗」
...二人は電車通りにある一膳めし屋に這入った...
林芙美子 「泣虫小僧」
...「一膳めし」という赤提灯の出ている大衆食堂ののれんを潜った...
火野葦平 「花と龍」
......
槇本楠郎 「赤い旗」
...でもまあ一膳召しあがれよ...
宮本百合子 「金色の秋の暮」
...小さな一膳(ぜん)めし屋の前で...
山本周五郎 「風流太平記」
...そのまま一膳を自然になるだけ早く片附けると...
横光利一 「悲しみの代價」
...一膳めし屋の飯の味や...
吉川英治 「大岡越前」
...神田濠(ぼり)の一膳飯屋の軒先を眺めて...
吉川英治 「剣難女難」
...きょうは早速こそよけれじゃ、御内儀、所望は冷飯一膳、ただ手軽うたまわれ」とのみ、草鞋を脱いで、寛(くつろ)ごうとするふうもない...
吉川英治 「新書太閤記」
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