...彼の行動からは一脈も訝しむ余地がなかった...
...この芸術品には一脈の方向性が見られる...
...新しいビジネスを始めるためには、一脈のアイデアが必要だ...
...彼女の作品には一脈の感性が表れている...
...将来への展望が見えない中で、一脈でも見つけ出すことが大切だ...
...寒い重々しい一脈の流れとなつて...
有島武郎 「潮霧」
...一脈のふるい水をへだてて瑞典(スエーデン)のホルシングボルグに対している...
谷譲次 「踊る地平線」
...彼は自分の中に一脈の危険さを...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...遙かあなたには焦げたやうな一脈の禿山がつゞいて居る...
長塚節 「才丸行き」
...僅かに一脈の望みにすがりつきました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...それでも江戸三百年の峻烈無比な禁制を潜って一脈の教義は伝えられました...
野村胡堂 「十字架観音」
...一脈の疑いを持たれたので...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...心身に一脈清凉の氣が走つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...われの身は銀の一脈...
萩原朔太郎 「厩」
...血の氣のしづまりきらない三河系統の旗本の一脈が...
長谷川時雨 「凡愚姐御考」
...その凄慘な感じのうちに一脈の云ひしれぬ sweetness を湛へた手記を讀んでゐるうち...
堀辰雄 「高原にて」
...それは一脈の諧調(かいちょう)をもっていた...
本庄陸男 「石狩川」
...一脈の哀愁が漂っているようで...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...一脈のデスペレイト感を誘ふものがあるかも知れぬが...
牧野信一 「喜劇考」
...独特なそこはかとない一脈の甘苦い哀音が漂うてゐる韻律に酔はされて...
牧野信一 「雪景色」
...八ツ手の花は品はないが朝霜の中では清冽な一脈の気焔を上げてゐる...
室生犀星 「冬の庭」
...女中たちは命じられたまま、燭台の幾つかを廊下へ出して花のごとく居流れたものの、一脈の殺気、殿の眉宇(びう)から流れて、なんとなく恐ろしい...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...その一脈のお血につながる可憐(いじら)しきお人や幼い方々が...
吉川英治 「源頼朝」
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