...彼の行動からは一脈も訝しむ余地がなかった...
...この芸術品には一脈の方向性が見られる...
...新しいビジネスを始めるためには、一脈のアイデアが必要だ...
...彼女の作品には一脈の感性が表れている...
...将来への展望が見えない中で、一脈でも見つけ出すことが大切だ...
...彼女はその身うちに何かしらわたくしの精神と一脈相通じるものを有っていたのであります...
モオパッサン 秋田滋訳 「墓」
...一脈の微笑が浮かんで来るのを感じたのである...
芥川龍之介 「偸盗」
...濃(こまや)かなる一脈(いちみゃく)の煙は渠(かれ)の唇辺(くちびる)を籠(こ)めて渦巻(うずま)きつつ葉巻(はまき)の薫(かおり)高かりけり...
泉鏡花 「海城発電」
...かつその一脈の精神を持続せんと欲せば...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...しかしながら彼等は一脈の気を求むるために...
魯迅 井上紅梅訳 「故郷」
...彼は自分の中に一脈の危険さを...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...また一方においては西欧のユーモアと称するものにまでも一脈の相通ずるものをもっているのである...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...淡い一脈の昔の夢の名残だけの親しみに満足して...
豊島与志雄 「道化役」
...生物の秘奥に一脈相通ずる気持であり...
豊島与志雄 「文学以前」
...一脈の「あわれ」であり...
野村胡堂 「楽聖物語」
...一脈の關係があることは明かですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一脈の關係がありさうにも思へるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...血の氣のしづまりきらない三河系統の旗本の一脈が...
長谷川時雨 「凡愚姐御考」
...こんな言葉も一脈のノスタルジヤでせう...
林芙美子 「シベリヤの三等列車」
...ここの製作所に一脈の新鮮さを齎し...
原民喜 「壊滅の序曲」
...その凄慘な感じのうちに一脈の云ひしれぬ sweetness を湛へた手記を讀んでゐるうち...
堀辰雄 「高原にて」
...彼は、この作品ではこれまでのものとは稍おもむきを変へて、いろいろな人の立場から、人間の性慾といふものをとりまいて、一脈の、春らしいムードをつくりあげることに、かなりの努力をはらひ、仲々の手腕を示してゐる...
牧野信一 「浪曼的月評」
...歌人だけに西行と一脈どこか通じているものがあった...
吉川英治 「随筆 新平家」
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