...ただ一筋に儼守(げんしゅ)するのみである...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...人は一筋に前へ前へと雄叫びする...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...後には省作が一筋に思い詰めて危険をも犯しかねない熱しような時もあったけれど...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...お母さんとて精神(こころ)はただ民子のため政夫のためと一筋に思ってくれた事ですから...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...賢いようでも年が若いから一筋に思いこんで迷ってるものと思えば不愍(ふびん)でもあるから...
伊藤左千夫 「春の潮」
...句はやらずにはゐられない……たゞ此一筋につながる...
種田山頭火 「其中日記」
...その際に「馬のたてがみが一筋一筋に立って...
寺田寅彦 「怪異考」
...爺さんは只一筋にさうおもひ詰めたのだから...
長塚節 「白瓜と青瓜」
...甲野さんの日記の一筋にまた云う...
夏目漱石 「虞美人草」
...九州から只一筋に汽車でこゝまで來ただけでは...
林芙美子 「雨」
...只一筋にはけて行く白い水の手ざわりを一人で楽しんでいる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...一生五十年めくらに成りて終らば事なからんとそれよりは一筋に母様の御機嫌...
樋口一葉 「ゆく雲」
...一生五十年めくらに成りて終らば事なからんと夫れよりは一筋に母樣の御機嫌...
樋口一葉 「ゆく雲」
...道は遠くこの一筋に尽きて...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...その一筋にこもるものの複雑さの比べるもののない条件はどうでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その細き一筋にかかっているところ何と面白いでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あまりにも一筋にその懺悔(ざんげ)僧の良心的勧告に従いすぎたことを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...スタスタと一筋に進んでゆく...
吉川英治 「江戸三国志」
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