...)――さう云ふ気が、朧(おぼろ)げながら、彼等の心に、一瞬の間、しみこんで来るからである...
芥川龍之介 「芋粥」
...ほんの一瞬の間だけである...
芥川龍之介 「影」
...凡てのわしの信心が一瞬の間に消えた事――是等の事は...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...一瞬の間自然は「始めて見たる」ものゝの如く新鮮に自分の心に迫つて來る...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...その光を放てると、その影を隱しゝとは、一瞬の間なりき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...一瞬の間にどこへ身を隠し得たか...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...一瞬の間のことだ...
豊島与志雄 「ヒロシマの声」
...十年二十年の状態を一瞬の間につづめたもの...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...それは實に一瞬の間に起つた大動亂でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...勝負は一瞬の間だ...
浜尾四郎 「夢の殺人」
...そんな想ひは窓先を寄切る白い花片のやうに一瞬の間に消え去(う)せて...
牧野信一 「陽に酔つた風景」
...一瞬の間に私の空想を吹き拂つてしまひます...
水野仙子 「道」
...あるいは広茫とした沙漠のありさまを一瞬の間に...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...(a)どうも一瞬の間に事をしてのけるのは機知が得意とするところ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それがとんでもないことになっちまって」「とんでもないこと?」「うん」夫は一瞬の間を置き...
山川方夫 「あるドライブ」
...しかし斬ッつ斬られつの白刃戦も一瞬の間でしかない...
吉川英治 「新書太閤記」
...東西三十間、南北二十余間の塀にかこまれている吉良家の邸は、一瞬の間に、地殻(ちかく)も裂けるような鳴動(めいどう)と旋風の中に置かれていた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...一瞬の間(ま)に...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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