...彼女の手に一疋の仔猫(こねこ)があった...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...………たべてもすぐにかへらずにぽつぽぽつぽとないて遊(あそ)べ………………いつしよに遊(あそ)ぼとおもへども下駄(げた)や足駄(あしだ)の坊(ぼつ)ちやんに足(あし)を踏(ふ)まれて痛(いた)いゆへ屋根(やね)のうへから見(み)てゐましよ………一疋(ぴき)の小猿(こざる)が「おれのお父様(とつちあん)はおまへ豪(えらい)んだぜ...
竹久夢二 「コドモノスケッチ帖」
...一疋(いっぴき)の大きな猫が鸚鵡をくわえて室の前を通っていった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「阿英」
...一疋の雌猿を養うていたが...
田中貢太郎 「碧玉の環飾」
...外に猫一疋でした...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その竿の先に田楽刺しになった黒い物は一疋の鼬(いたち)でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...この悲しい一疋の馬は...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...山に遊んで猴一疋も見えず...
南方熊楠 「十二支考」
...水夫が上陸してただ一疋あった牛を掠め去ったから...
南方熊楠 「十二支考」
...太子より取り上げた一切財宝を誰に遣るべきかを決すべしとて猫一疋を出し...
南方熊楠 「十二支考」
...故跡旧物を破壊して土俗を乱して得るところは狸一疋くらいに止まる...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...切られた尾はこれも一疋の虫のようにきりきり舞いしているのが...
室生犀星 「とかげ」
...牡牛を一疋貰つて...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...大きな蝦蟇(がま)が一疋(いっぴき)いつまでも動かずに...
森鴎外 「蛇」
...蟻(あり)を一疋殺すのは坊主千人を殺すのと同じだ...
山本周五郎 「さぶ」
...ただならぬ一疋の悲鳴が起ると...
吉川英治 「宮本武蔵」
...俺も一疋釣らして貰ふべい...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...不意に一疋の大きな犬が足許に吠えついて来た...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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