...一疋の鱈の卵を一つ一つ計算するのには一年近くもかゝる...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...おばあさんはそんな事とは知りませんからそれが真面目なお経だと思って、「鼠が一疋御入来、鼠が一疋御入来...
宇野浩二 「でたらめ経」
...一疋立ちの河郎となつてをり...
小穴隆一 「二つの繪」
...庭には彼(か)の池があって何時(いつ)か見た蟇(がま)が一疋(ぴき)浮んでいた...
田中貢太郎 「赤い土の壺」
...山から薪を着けて来た一疋の黄牛(あめうし)が...
田中貢太郎 「不動像の行方」
...今一疋デカと云うポインタァ種(しゅ)の牡犬(おいぬ)が居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...ある夜先家主(せんやぬし)の大工がポインタァ種の小犬を一疋抱いて来た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...「馬がないか」「一疋も...
直木三十五 「南国太平記」
...たくさんおった兄弟が一疋(ぴき)も見えぬ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...何も女郎(めらう)の一疋位相手にして三五郎を擲りたい事も無かつたけれど...
樋口一葉 「たけくらべ」
...やくざ犬のうちの一疋が...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...支那人は大きな牡鼠一疋を捉え小刀でそのキン玉を切り去って放てば...
南方熊楠 「十二支考」
...一疋の旅の蚊がこっちへ飛んで来て...
宮沢賢治 「蜘蛛となめくじと狸」
...一疋か二疋なら誰(だれ)だって拾(ひろ)った...
宮沢賢治 「さいかち淵」
...そのうちにとうとう一疋が...
宮沢賢治 「鹿踊りのはじまり」
...その骨と衣との間から一疋のこおろぎが這い出したことを知った...
室生犀星 「あじゃり」
...切られた尾はこれも一疋の虫のようにきりきり舞いしているのが...
室生犀星 「とかげ」
...一疋の百足虫(むかで)のような形を作りながら...
吉川英治 「江戸三国志」
便利!手書き漢字入力検索