...可愛いゝ二つになる赤坊をもつた一番の姉が作つてよこした毛繻子の襷(たすき)をきりつとかけて...
有島武郎 「お末の死」
...図‐57図‐58我々は村一番の宿屋に泊った...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...怎して村一番の乱暴者(あばれもの)かといふに...
石川啄木 「刑余の叔父」
...店では「一番のお得意様で惜しいではありませんか」と私のやり方に反対するものもあったが...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...「あしたの一番の汽車でここをお立ちにならないと...
太宰治 「津軽」
...恐らく一番の物持ちだらうと云はれた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...いよいよ私の話の一番の山へ這入って来た...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「グロリア・スコット号」
...甲州一番の百姓は米村(よねむら)八右衛門というので...
中里介山 「大菩薩峠」
...江戸一番の情(わけ)知りで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次に取つては第一番の知己(ちき)でもあり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今日一番の悪い手を使いました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...その父や祖父の頃から村一番の蔵書家だつた...
牧野信一 「鏡地獄」
...そのりっぱな毛皮の上着だけでもこの村一番の金持ちにちがいないとわたしは思った...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...私は井上家を一番の娯しみの場所にして出入した...
柳田国男 「故郷七十年」
...村一番の乱暴者で鼻っつまみだったからねえ...
山本周五郎 「青べか物語」
...店では一番の腕だそうで...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...座中一番の大盃(たいはい)を酌人に取らせて...
吉川英治 「新書太閤記」
...この中では一番の年少者で眉目(びもく)の清秀な磯貝(いそがい)十郎左衛門が少し...
吉川英治 「べんがら炬燵」
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