...フードセンサーで厚みを測るため、サンドイッチの一片を極薄にスライスする...
...中国の古詩で、唐の詩人白居易によって詠われた「長恨歌」において、「一片花飛渡千山、疑是銀河落九天」という有名な句がありますが、この句中に出てくる「千山」というのは、武帝の陵墓がある武夷山のことを指しています...
...大空をわたる雲の一片となっているか...
有島武郎 「小さき者へ」
...横には細長い鮑貝の一片がはめ込んであり...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...仮令一片のおどし文句にもせよ...
江戸川乱歩 「黒手組」
...一片の音信が、彼と彼女と私とをして泣かしたり笑はしたりする、どうにもならない私たちではあるが...
種田山頭火 「其中日記」
...月なき今宵色ねびし窓帷(ぎぬ)の吐息する此の古城なる図書室の中央の遠き異国の材もて組める残忍の相ある堅き牀机にありし日よりの凝固せる大気の重圧に生得(しやうとく)の歪(ひづみ)悉皆消散せる一片の此の肉体を枯坐せしめ勇猛(ゆうみやう)なく效(かひ)なき修道なれどなほそが為に日頃捨離せる真夜中の休息を貪りて...
富永太郎 「深夜の道士」
...一片の清純な愛情を喜美子に寄せてる故であろうか...
豊島与志雄 「白木蓮」
...乞食に麺麭の一片を恵んでいた...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...時々食べる二つの鶏卵と一片の肉片をも廃していた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...甘い一片の肉である...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...もぎとっている現実の一片は...
中井正一 「レンズとフィルム」
...長袴(ながばかま)に附いた一片の埃を払い落したほどの関心も持たず...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...当時妾の感情を洩(も)らせる一片(いっぺん)の文(ぶん)あり...
福田英子 「妾の半生涯」
...同じく一片の紙を差出したのを受取って見れば...
穂積陳重 「法窓夜話」
...一片の土地を所有するようになることである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...ただ一片の同胞の筋肉を見ても悚然(ぞツ)とする...
三島霜川 「解剖室」
...食慾を失った私はパンの一片と牛乳と卵よりしか...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...扉の閉まるのを見届けた正木博士はイキナリ前屈(まえこご)みになってカステーラの一片を手掴みにすると...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...持仏堂に籠(こも)って一片の読経をしたためしはない...
吉川英治 「源頼朝」
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