...その頭巾の紐をしめながらどこで覚えたか――一段と烏帽子が似合いて候...
泉鏡花 「薄紅梅」
...エンジンらしいものの廻転が、また一段と、早くなったようである...
海野十三 「火星兵団」
...また一段と赤くなって来た...
海野十三 「地軸作戦」
...国道筋へ出てみると沿道の春光は僅(わず)か一日の差で昨日よりも一段と濃く...
谷崎潤一郎 「細雪」
...優れた教授ならば講義の仕栄えも一段とあるわけだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...文字にすればその言葉だけ一段と活字を大きくすべき所である...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...割れ目の物理学は第一段としては今一息という所まで進んでいたようであった...
中谷宇吉郎 「文化史上の寺田寅彦先生」
...「そいつは一段と面白からう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此迄で先づ一段といふことになりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ここは一段と高く...
原民喜 「画集」
...何事も言ふなりの通るに一段と我がまゝをつのらして...
樋口一葉 「大つごもり」
...今日は昨日より一段とまとまった骨組みがあらわれて来る...
本庄陸男 「石狩川」
...そして一段と声を低くして...
牧野信一 「眠い一日」
...念のために聞いておくんだ」師匠の声がまだ一段と高まってきた...
正岡容 「寄席」
...芸術家たちは其とは知らず一段と新しい境地の敷居に立った姿を示すのであろうか...
宮本百合子 「旭川から」
...塗りで一段と活かしたい...
柳宗悦 「陸中雑記」
...以前は今よりも一段と彼等の挙動によって...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...地勢が一段と高く...
吉江喬松 「山岳美觀」
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