...一歩誤ればその中に落ち込んで命を落(おと)さねばならぬのである...
高浜虚子 「別府温泉」
...それは一歩誤れば空疎な言説・科学上の徒らな大言壮語・に堕ちて行く...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...――かくて知覚乃至感覚の能動性の理解を一歩誤れば...
戸坂潤 「科学論」
...之が一歩誤れば実際にそれへ通じて了うのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...これが一歩誤れば...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...底知れぬ断崖の上に立ち、一歩誤れば、その奈落に墜落するばかりで、もう既に足場はなく、墜落の手前の一瞬間、恐怖がぞっと全身に流れる、あの危険だ...
豊島与志雄 「憑きもの」
...一歩誤れば否応なく轟々たる車輌に轢かれる...
豊島与志雄 「どぶろく幻想」
...そしてこの文学的扮装は、一歩誤れば、その主体を生かすどころか、却って窒息させる恐れがある...
豊島与志雄 「文学以前」
...一歩誤れば墜ち相である...
長塚節 「利根川の一夜」
...一歩誤れば身を滅ぼす危険な深淵の魅力をもっているのだ...
平林初之輔 「ポウの本質」
...一歩誤れば、平軍の中へ、わざわざ、身を捨てに入るようなものである...
吉川英治 「随筆 新平家」
便利!手書き漢字入力検索
推しの子